とにかく「まわり」が気になってしょうがない。
「まわり」とは何も他人のことだけじゃなくて、過去や未来、そして巷にあふれるコンテンツも。
心の隅に「やるべきこと」がへばりつつたまま、それでも目の前の気になることをやめられない。
あぁ!じぶんの人生に、今日という1日にもっと集中しなければ!
そんな人に読んで欲しい『今日1日に集中する力』です。
読みやすいライフハックまとめ
この本に書いてあることは、めちゃくちゃ斬新で物珍しい…というわけではありません。
基本的には自己啓発本とかビジネス本によく書いてあることが、「今日1日に集中する」というテーマでまとめられています。
いわゆる「ライフハック」のまとめ本です。
じゃあ、この本をあえて選ぶ理由がないかと言うと、そうではない。
この本は「読みやすさ」にとても秀でています。
ひとつひとつの章を短く区切り、かんたんでわかりやすい文体。
見た感じ余白もたっぷりとられ、目に圧迫感がありません。
とりたてて読書家ではない人も、これは読みやすいと思います。
また内容が既知だからと言って、読み意味がないかというと、そうではないですよね。
どんな素晴らしい知識も人は忘れていくもの。
だから時々は復習して、じぶんの中にしっかりインストールしないと。
その意味で網羅的かつ体系的にまとめれているこのような本は役に立ちます。
「あぁ…これは以前にどこかで読んだ内容だな」と思い出すだけで価値がある。
それこそライフハックですが、短期記憶から長期記憶へと記憶を深めるときに必要なのは、このような復習だそうですよ。
隅々まで読まなくてOK?
この本では、それぞれの主張の根拠になる論文(実験)が適時とりあげられています。
しかし細かい実験内容は覚えておかなくて良いかな。(っというか覚えてられない)
人によるでしょうが、こういったライフハックを現実的に実行に移すとき、あまり細かい情報まで覚えておくと、かえって腰が重くなったりします。
それこそ、知識と情報に頭がいっぱいになって「今日1日に集中」できない(笑)
軽々しく「よし!やってみよう」と行動に移すには、ポイントだけ押さえる観念的な理解のほうが重要な気がします。
そんなわたしのようなタイプにありがたかったのは、この本がその論文(実験)の部分を装飾で囲って、軽く読み飛ばせるようにしているところ。
これなら細かい部分はそこそこにして、話の本筋をどんどん読み進めることができます。
逆に論文だけを拾い読みしたいときも便利ですね。
ミニマルに生きる
「今日1日に集中する」とは、かんたんに言えば「余計なものを排除して、大切なものに時間と労力を注ぐ」ということ。
ミニマリストを自称する人なら、言われなくてもわかっていることですね(笑)
ところがスマホを通じて人間関係(SNS)やコンテンツ(動画、ネットニュース)が手のひらになだれ込んでくる現代。
かつてないほど、ミニマルに生きるのがむずかしくなっています。
今は「余計なもの」を「大切なもの」のような顔で流通させる術が、とても進化している。
でもだからと言って、スマホを捨てるのは非常にむずかしい。
だから対抗策として考えられるのは時々こういった本を読んで、そのつどあるべき方向に軌道修正することです。
「まわり」にとらわれて、集中できない。
それって人体の致命傷になるような病気ではありません。
でも、ちょっとした風邪だとか、あるいは持病のように少しづつ体を蝕むもの。
その意味で、『今日1日に集中する力』はまるで常備薬のように、定期的に読みたいタイプの本でした。
読書に不慣れな人でも読みやすい本ですが、逆に読書家過ぎて重い本を読みすぎて疲れてしまった人にも良さそう。
興味があったら、ぜひ目次からざっと眺めてみてください。
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