キラキラしたエンターテイメントに疲れた。
目まぐるしいスピードで目の前を流れる情報に嫌気が差した。
とにかく癒されたい!
この記事ではそんな人におすすめの癒し系マンガをご紹介します!
わたし自身が大ファンのマンガばかりです。
おすすめの癒し系マンガ①:よつばと!
『よつばと!』は月刊コミック電撃王で(ほぼ不定期)連載されているマンガです。
天真爛漫な5歳の女の子と「よつば」と、その子を育てる「とうちゃん」そしてご近所さんたちの生活を描いています。
簡単に言えばただよつばが遊んでいるストーリーが淡々と続いているだけで、脈略がないと言えばその通りです。
ただ、よつばのようにただ単純に遊んでいた日々って、思い返すともう何年も過ごしていないような…。
子どもの頃は好奇心旺盛で、5時のサイレンが鳴ってもまだ遊んでいたかったのに、大人になった今では何かいつもつまらなそうに、ヒマそうにしている…。
『よつばと!』 はよつばの目線を借りることで、日常のおもしろさや大切さを確認できるマンガだと思います。
またメッセージ性がぜんぜんないので、逆に何も考えたくない時に読むのも良いですね。
ただマンガの中に流れる空気を味わうだけで癒される感じがあります。
シンプルでデフォルメのきいた画風なのですが、これがなかなか秀逸で実はすごく画が上手いのではないかと思います。
特に12巻の冒頭10ページほどは素晴らしいなぁと思いました。
よつばが道路に落書きしているところに、渡り鳥がやってくる。
泣き声に気づいたよつばが空を見上げると、Vの字になって飛ぶ渡り鳥。
うれしくなって駆け出すよつば。
その一連のシーンが俯瞰、よつばのアップ、下からの煽り、最後に鳥の目線になり遠ざかっていくところまで、巧みに描かれています。
まるで映画がはじまるようなワクワク感と爽快感がありますね。
また『よつばと!』には「ザーザー」とか「ガチャガチャ」とかいわゆるオノマトペがほとんど登場しません。
それでも秋のキャンプのシーンではほほを撫でる冷えた空気と虫の声が感じられるし、台風のシーンでは激しい雨が窓を打ち付けている音が聞こえてくるようです。
わたしは専門家ではないですが、読み手にそのような印象を与えるということは、やはり「画が上手い」といって差し支えないのではないでしょうか?
世界中で評価されており、間違いなく名作と言って良いマンガだと思います。
まだ読んでいない人はぜひ読んでみて下さい。
おすすめの癒し系マンガ②:あんどーなつ
あんどーなつとは漫画界の「良心」と言える作品。
ストーリーも画の演出も派手さはありません。
しかし、グッと静かに胸に迫るものがある「大人の漫画」なんですよ。
特にわたしは第9巻の話が好きです。
ひょんなことから主人公の奈津と実祖母のあやめとの二人旅行がはじまります。
わけあってあやめは奈津に祖母であることを告げられないんです…。
宿泊した旅館。
奈津が寝静まった頃、あやめはふと窓の外を見下ろします。
そこには梔子の花が。
祖母の喜びをはじめて知りました。叶うものならこのままずっと、奈津と旅行を続けたいと思ってしまう・・・・。
梔子・・・・。
確か花言葉は「幸せを運ぶ」とか「私は幸せ者」・・・・・。
奈津、今の私は梔子そのものです。
日本的でホッとするオシャレさ。
これを「粋」と言うんですかねぇ!
ガツン!とした甘さはないんですが、ゆっくり、じんわり体に染み渡る。
正にそんな和菓子のような漫画です。
惜しむらくはは連載途中で原作者の方が亡くなってしまい、そのまま終了となってしまったこと。
主人公の奈津のストーリーは完結せず消化不良ですが、漫画自体は短いエピソードを繰り返す感じなので、それでも十分に楽しめます。
おすすめの癒し系マンガ③:働かないふたり
いつも発売を楽しみにしている、とにかく大好きなマンガです。
働かない兄と弟が家族や友達、ご近所さんとおりなす日常を描いています。
そう言うと「よつばと!」と同じように見えますが、働かないふたりの方がもっとギャグテイストで、良い意味で下らいですね(笑)
っと思いきや、いきなり感動エピソードをぶち込んでくるので泣けちゃいます。
働く、働かないとかじゃなく「こんな風に周りの人たちと付き合っていけたら幸せだろうな~」という感じ。
何かを否定せず、でも無理に肯定もせず、素朴にヘルシーに日常を楽しんでいく。
そんな登場人物たちのスタンスはわたしにとって教科書でもあります。
ワンエピソード1ページから5ページぐらいの短い話が連続している構成なので、とても気楽に読めますよ。
AmazonプライムならPrime Readingで5巻まで無料で読めます。
近年でいちばん好きなおすすめマンガです。
おすすめの癒し系マンガ④:バーテンダー
天才バーテンダー佐々倉溜とその客が織りなす大人のスタイリッリュバーストーリー。
この煽り文句だけ聞くと、なんだかキザったらしくてハナにつく感じがしますが、その内容はマジメ過ぎるぐらいマジメ。
大きなテーマになっているのは出会いと別れ、生と死。
人間の根源的な部分にカクテルを通して力強く触れていきます。
これは読む人が読めば「癒し系」といったカジュアルさではなく、本当の意味で人生の薬になり得る含蓄があるかもしれません。
幸せのカタチは似ているけど、不幸のカタチは人の分だけ無限にある。
その果てしない悲しみを癒すのは、やはり無限のレシピがあるカクテルである。
様々な人がさまざまな悲しみと不幸を抱えバーとバーテンダーに向き合います。
その悲しみに共感すると共に「人には人に言えない悲しさがあるんだな」と言葉にすれば陳腐な教訓が腹の底まで落ちてくる感じがしました。
特にお酒を飲めるようになり、子どもから大人へと変化していく20代の若者に読んで欲しいですね!
関連記事:名言に打ちのめされたきゃ、マンガ「バーテンダー」を読もう
以上、「おすすめの癒し系マンガ」をご紹介しました!
どれもこれも本当に大好きな作品です。
ぜひ読んでみて下さい。