「仕事ってホントクソだよな。」
ある日の飲み会でそんな声が聞こえてきました。
フリーターだった時代、まだ若かったこともあるでしょうが、仲間で集まるとだいたいそんな愚痴をこぼす人がいました。
ついついバイトの文句や愚痴が出ちゃうことも人間ありますよね。
でも、 そんなに嫌なら辞めちゃえばいいんですよね。
だってバイト辞めれば良いことだらけですよ。
会社に予定を拘束されない。
人間関係のストレスとかな~んにもない。
ニートはキツいって???
いやニートじゃなくて『年収90万円で東京ハッピーライフ』したら良いんです。
この記事では、大原扁理さんの二冊目の著書を紹介します。
年収90万円で東京ハッピーライフ
東京の郊外で都市型隠居生活を営む大原扁理さん。
いや、もうその通り。
年収90万円でのんびり生きている大原さんの生活を綴った内容です。
大原さん、なんと週に2回しか働いていません。
週休5日!
う~ん、毎日がバカンスですね。
そんな収入で生活できるの?というのが当然の疑問ですよね。
まず家賃2万8,000円の家に住むことによって、固定費を大幅カット。
食事は自炊が基本。
色んな方法で節約されています。
「私には無理!」「俺には合わない!」という人にほど、この本は読んでほしい。
お金がないことでツラいのはおそらく「モノ」が買えないことだけじゃなく、「コト」が買えないこと。
仕事をしていないと、仲間に会うコトができません。
お金がなければ、合コンに行って恋人を探すコトもできません。
もちろん、友達と飲みに行くコトもできません。
「コト」とは言い換えればイベント、つまり人間関係。
ふと考えると、現代では「モノ」だけでなく「コト」も現金化されていると気づきます。
「年収90万円なんて寂しくてムリ!」という人もいるかと思います。
人間関係が現金化されているとすれば、年収90万円ならそれだけ孤独になってしまう?
本当にそうでしょうか?
っていうかその「コト」本当に必要でしょうか?
『年収90万円で東京ハッピーライフ』にはそれが本当に必要かどうか大原さんが考えた結果が綴られています。
まず第二章は「フツーってなに?」
進学や就職。
夢。
友達。
そんな当たり前と言われている人生の構成要素を一から自分で考えてみます。
第三章は「衣食住を実感するくらし」
人間を人間たらしめているのは衣食住という要素です。
それらは単なる生命維持の装置を超えて、文化であり自己表現であったりします。
しかしその側面も疑ってみる。
衣食住の本質的価値と付加価値を考え、自分に必要な価値をそこから抜き出していく。
そうすることで無駄が減り、悩みが一つひとつ消えていくように思います。
そして最後の第四章の「毎日のハッピー思考術」と続きます。
いくらモノがあろうとも、人間の手は2つで目も2つです。
いくらコトがあろうとも、人生の時間は限られています。
ぼくらは必要なモノやコトを選ぶことができます。
本当にそれが大事だったら、他のものを捨てたって良いんですよ。
それがたとえ世間の常識とされているものでも。
ましてや文句ばかり言うバイトなんて優先順位低いはずです。
何かを成すにはまずは捨てることから
何かを成そうとする時、人は何かを得ることから始めがちです。
しかし前述のとおり、人が持てるモノ、できるコトには限りがあります。
ホントは欲しいものの代わりに何かを捨てるところから始めなくちゃいけない。
また残酷にも捨ててみて初めて「いらなかったわコレ!」とか「やっぱり必要だった!」と気づくものです。
大原さんの前著に『20代で隠居』があります。
同じテーマですが『年収90万円で東京ハッピーライフ』は「大切なものを見極める」ことが書かれており、『20代で隠居』ではより具体的に「いらないモノ(コト)の捨て方」が書いてあります。
実は年収90万円っていうのは結果論なんですね。
自分にとって大切なものを知り、それを大事にするために工夫しただけなのです。
年収90万円…。
哀れでみじめだと思いますか?
「仕事辞めたら死ぬじゃん」っていう一般論がテイの良いいいわけになって、愚痴や悪口を正当化してしまう。
それもまた人生でしょう。
しかし、人生とは自分で選ぶことができることをこの本を読めば気づくことができるはずです。
『年収90万円で東京ハッピーライフ』とっても良い本ですのでおすすめです。
大原さんの『20代で隠居』やその他の本の紹介はこちらから。