ライフプランについて調べると、「人生の3大資金」とか「人生の4大コスト」なんて言葉を目にします。
3大資金は、
- 住宅資金
- 教育資金
- 老後資金
で、4大コストは、
- 家
- 家族
- 自動車
- 結婚
だそうです。
これらの数字をみると、「やば!こんなに必要なんだ!」と焦っちゃいますよね。
逆に「結婚はコスパ悪いからしない」なんて本末転倒なこと言って悦に入ったり(笑)
でも、わたしが思うにこれらの数字は話半分で聞いておいて良いと思うんですよ。
住宅購入費の平均は4,000万円。…平均?
全国平均購入価格の平均は、土地付注文住宅3,954万円、建売住宅3,337万円、マンション4,266万円だそうです。(2016年度 フラット35利用者調査)
つまり平均で4,000万円。
この「平均」というやつがクセモノです。
よく言う話ですが、平均とは、一部の人が跳ね上げる可能性があります。
数値に格差があり、実際にその平均値に属する人が少なくても、まるでそれが一般論のようにふるまう。
平均値は必ずしも現実を反映していない可能性を、常に念頭においておく必要があります。
わたしは山形県の片田舎出身なんですが、住宅に4,000万円かけている人ってそんなにいませんよ(笑)
逆に東京で4,000万円だと…う〜ん、田舎に比べると狭小住宅になっちゃいますよね。
その他の数字も同じように、平均値をざっくり示しています。
じゃあ、なんでこのように「そんなに役に立たない数字」である3大資金やら4大コストが盛んに叫ばれるのでしょうか?
買い手のためのアドバイス→売り手の宣伝文句
「家賃は給料の3分の1まで」
なんて話は聞いたことがありますよね?
これは、
「給料の3分の1までなら、安心して家計を営んでいけますよ。それ以上の家賃にしないほうが良いですよ」
という親切なアドバイスに思えます。
ところが、このアドバイスを鵜呑みにして、「じゃあ3分の1の範囲で、できるだけ良い家を探そう!」とした経験はありませんか?
わたしは、あります(笑)
でも、よくよく考えてみれば家賃なんて少なければ少ないほうが良いですよね。
そして4分の1でも、5分の1でも別に良い家はたくさんあります。
経験上、手取り15万円で5万円の家賃のアパートに住むと、まぁまぁ大変です(東京)
もしこの「三分の一理論」を鵜呑みにしていたら、給料が30万円になったら10万円の家に、100万円になったら30万円の家に住むのでしょうか?
それこそ、コスパが悪いですよね。
つまり一見して買い手のための親切なアドバイスに見えるものも「みんなはこれぐらい使っていますよ。だからあなたも使いましょうね」という売り手の宣伝文句にすり替わることがある、ということです。
そのような手法が多い業界は、価格が青天井の業界。
不動産なんて、いくらでも高級物件がありますよね。
よく見ると、「3大資金」も「4大コスト」もそう。
教育だって、車だって、いくらでもお金をかけられます。
この猛烈な社会では、売り手は「平均」や「割合」を用いて、「常識」を作り上げます。
わたしたちは本当に常識に弱いです。
「みんなと違う」ことは本当に怖いですよね。
でも、さっき言ったとおり、その数値がホントは実態と違ったりします。
だから話半分でOK。
焦る必要はないと思います。
逆にいくらお金がかかろうとも、本当に大切なことだったらお金は使うべきでしょうし。
そして「あ〜、こんなにお金がかかるんだ…わたしには無理だな」と諦める必要もないはず。
あるいは、お金をできないいいわけにすることもできない。
いろんな生き方がこの世界にはあります。
いろんな家があるし、いろんな結婚があるし、いろんな老後があるはずです。
そしてそれはそれなりに、楽しく暮らすことができるでしょう。
どーんと大きい数字を見ると、なんだか気圧されちゃいますが、そこから一歩進んで、色々なライフスタイルを模索してみたいと思います。
以上、参考になったらうれしいです!