ブログ村やアメブロランキングでいつも上位の人気ブロガー、森 秋子さんの本です。
ミニマリストが出版する本は、言わずもがな「モノ」「片付け」に関するに内容が多いです。
が、こちらは一風変わって「お金」に関する内容。
しかしよくよく考えてみると、モノはお金を出して買っているわけで、ミニマリストにとってもお金を考えることは大事。
わたしが読んでみようと思ったキッカケは「クレジットカード」とか「楽天」に、もう少し距離を置きたいなと最近感じるからです。
ここで「いやいや、お前が言うかそれ」と思った方は、このブログをよく読んでくださってる(笑)
特にこの1年は引っ越しをしたこともあって、たくさん買い物をしました。
その中で楽天をたくさん利用したし、とうぜん楽天カードもたくさん使った。
楽天を中心にポイ活に目覚めて、ガンガンお買い物マラソンとかやりました。
この前もちょうど貯まった楽天ポイントで、新しいコーヒードリップポットを買ったばかり(笑)
ただ、だんだんと「必要なモノ」がなくなってきたなと。
なんだか「欲しいモノ」ばかりになってきているように感じます。
これはミニマリスト的に危機(笑)
クレジットカードもポイ活も、なんだかんだで「欲しいモノ」を醸成するシステムです。
わたしたち消費者が考えなくても、企業は「欲しいモノ」をどんどん提案してくれる。
それに無批判に乗っかっていると、アラ不思議。
いつの間にか部屋がゴチャゴチャに…というわけですね。
そんなことを思っている折、ブログ村ランキングを見ていると上位の森 秋子さんや阪口ゆうこさんは(ほぼ)クレジットカードを使ってないって言うじゃないですか。
ポイ活もセールも駆使せず、森さんにいたっては「41歳で4000万円」だと言う。
これはなにかヒントになりそうだと思って、手に取った次第です。
ふつうに生きる勇気を貰える
この世には2種類のミニマリストがいる!(と思う)
ひとつはアーティストやタレントのようなミニマリスト。
彼ら、彼女らはえてして独身で、極限までモノを減らすことでそれをエンターテイメント化し、仕事にしていたりします。
もうひとつはふつうの主婦やサラリーマンであったりして、生活の中で自分なりにミニマリストのエッセンスを取り入れる人。
いわばふつうに生きている「市井の人」です。
森さんは後者にあたると思います。
前者のタレントミニマリストは揶揄的言えば「意識が高い」ですよね。
彼らをフォローしていると、クレジットカードもポイ活も金融(投資)もセットでついてきます。
最近ではFIREムーブメントなどといって、金融資産を溜め込んでセミリタイアすることがちょっとしたブームです。
FIREもとうぜん、タレントミニマリストと相性が良い。
しかしこの本を読んでみると、森さんはまったくの逆でした。
さっき言ったとおりクレジットカードは使わない。
ポイ活はしない。
投資もしていない。
しかし森さんはFIREの目標額のひとつである「4000万円の資産(を現金で)」をもっているのはなんだか皮肉ですよね。
ポイント投資や暗号資産、ネット銀行などが身近になるにつれて、投資もどんどん身近になってきています。
どうも「やらなきゃいけないもの」として、その情報が世の中に出回っている気がしませんか?
しかしその流れに疲れを感じるのは、わたしだけではないはず。
「増やす?それとも貯める?2、3年後の出費をリストアップして見極める」の項では、森さんが友人からiDeCoの相談を受け、いったん先送りしたエピソードを披露しています。
森さんの友人への答えを読んで、わたしは「あぁ、それがふつうに生きるってことだよな…」って思いました。
市井を生きるわたしたちは、意識高いことばかりやってられないのが本当のところではないでしょうか。
でも意識高くなければ、まるで生きてはいけないと、まるでバカだと、そんな風に言われていると感じるこの情報空間です。
そんなストレスに押しつぶされそうなわたしに、森さんは「ふつうに生きる」ことで経済的余裕を獲得している姿を見せてくれました。
この本にはその厳然たる事実が語られており、大いにわたしに勇気をくれました。
家族の話がおもしろい
加えておもしろかったのが旦那さんや子どもとのお金エピソードです。
特に「おごるのが大好きな夫に強制せず貯金できた方法」はちょっと感動しちゃいました…!
今どきこんな言い方は差別的で良くないですが「できた嫁!」「内助の功!」と称賛を贈りたくなるエピソード。
価値観の違う夫婦の行動を、アイディアで解決します。
どこもかしこも「分断」しそうなわたしたちに必要なのは、こんなアイディアなのかもしれません。
いっしょに生活を営んでいくのは、キレイごとばかりじゃない。
それでも力強く工夫して乗り越えていく姿はカッコいいなと。
わたしは結婚していませんが、なんだかすこし結婚したくなりました(笑)
この本は2,000字程度の短いエッセイが連なっています。
だからすごく読みやすくて、あっという間に読み終えられる。
ちょうど午前中に読んでお昼に読み終えると、午後から捨て活が加速しそう(笑)
ミニマリストの本には具体例が多いノウハウ系の本と、とにかく片付けの背中を押すモチベーション系の本がありますが、これはモチベーション系。
「モノ」や「お金」の滞りを感じている人が読むと、マッサージのように血流が良くなる。
そんな感じの本です。
興味ある方はぜひ。
他にもある!おすすめミニマリスト本まとめ
その他にもミニマリストが書いた本、ミニマリズムを学べる本をまとめてあります。
ミニマリスト入門書から、マニアックなドキュメントまで。
「ミニマリストなりたい!」
「いろんなミニマリスト参考にしたい!」
と考えている人は、ぜひごらんください。
関連記事:おすすめのミニマリスト本まとめ!読みやすい順に紹介