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『Googleコアアップデートの読み解き方(2021年版)』を読みました。企業向けSEO本をあえて個人ブロガーにおすすめします

『Googleコアアップデートの読み解き方(2021年版)』の表紙

SEOの専門家である渡辺隆広さんが出版した『Googleコアアップデートの読み解き方』を読みました。

Kindle電子書籍のみの販売です。

 

渡辺さんはSEO歴20年以上。

業界では押しも押されぬ第一人者といった感じの人です。

 

ブロガーをやっていると、SEOは避けては通れない事柄。

しかし近年はその難易度が上がっており、生半可な知識では太刀打ちできなくなっています。

そのため「ブロガー」を名乗っていた多くの人が、YouTubeやSNSなど主戦場を他に移しているように見えます。

 

とは言え、テキストベースのウェブメディアをやりた人にとって、SEOはYouTubeやSNSと比べてもまだまだ圧倒的なスケールメリットがあります。

関連記事:【個人ブログ】SEOはオワコン、これからはSNSとYouTube!は本当?

 

しかしその難易度が上がった今、改めてSEOを学びたいブロガーに手に取って欲しい一冊です。

個人ブロガーが学ぶSEOのついてはこれ1冊でOKかも

本書はこの20年間のGoogle検索アルゴリズムの歴史を振り返るところから始まります。

そしてコアアップデートの概要を説明し、Googleの検索評価ガイドラインを元に良いコンテンツとは何か定義しています。

 

個人や副業でブログをやっている人向けて、SEO情報を発信している人はたくさんいます。

が、それよりもこの1冊を何度も読んだ方が有意義に思います。

 

本書では「被リンクの増やし方」のようなテクニカルな部分はほとんど書かれていません。

ましてや「ペライチでページを作ってブログに自演リンクを貼ろう」といったような眉唾もの情報は皆無です。

 

しかしわたしたち個人ブロガー向け情報にはびっているのは、そのような局所的テクニカルSEOばかり。

テクニカルな部分も知っておいて損はないですが、時期によって有用性が変わります。

それは本書のGoogleアルゴリズムの歴史を見ればよくわかることです。

 

もっとも有用なのは、「なぜそのテクニカルな部分は変わるのか?」と批評性をもつことでしょう。

そのためにはGoogleの理念やそもそもネット検索が社会に対してどうあるべきか?といった哲学的な思索をもつ必要があります。

その根本的なアプローチを本書は手助けしてくれると思います。

内容を個人ブログ向け、副業ブログ向けに翻訳する必要がある

ただ本書は基本的に企業向けに書かれた内容で、とりわけインハウスSEO(社内のSEO事業部)担当者にむけて書かれているようです。

ですから、読んでおくには良いとしても、個人が本当にしっかりSEO対策を実行するにはリソースが足りないことがほとんどでしょう。

 

それぐらいSEOは複雑化しています。

著者の渡辺さん自身、本書の補足としてブログにこんなことを書いています。

現在のSEOを取り巻く環境をすべて考慮した書籍を制作する場合、およそ 1,000ページ(!)の情報量になると見積もっています。そして、だらだら執筆していると情報が変化してしまい書き直しが発生するため、理想は1ヶ月、おそくとも3ヶ月で書き上げるのが妥当でしょう。しかし、私はそれを処理するために必要な集中力の容量を持っていません。

引用元:Standard SEOシリーズ『Googleコアアップデートの読み解き方 2021年版』 発売によせて - SEMリサーチ

ガチプロでもそのような大きな山になってしまうのがSEO。

これを生半可なブロガーが攻略しようというのは…ちょっと非現実的です。

 

ですからSEOに関しては、どこかで自分が実現可能な範囲の「落としどころ」を見つける必要があります。

その「落としどころ」を見つけるために必要なのが、SEOの知識だけでなく「ユーザービリティ」の視点と、そもそもメディアがもつ「ミッション」でしょう。

SEO対策の本質

この3つは時に相反しますよね。

SEO対策をやったら、ユーザーにとってかえって使いにくいサイトになってしまったり、ミッションを重視するあまりSEO対策がおざなりになってスケールしなかったり…。

 

相反しながらも、一方で両立していなければSEO的な成功も見込めない。

そんなパラドックスにも見えます。

 

落としどころを見つけるためには、自分たちで自分たちの仕事の価値を問いかけること、その価値を顧客に伝えること、その価値をGoogleに伝えること。

その3つをグルグルグルグルと回り続ける必要があるでしょう。

 

とりわけ個人ブロガー、副業目的のブロガーの場合、過度にSEOに寄り添っていくのは危険に思えます。

例えば本書では、Google検索評価ガイドラインなどを用いて「有益な目的のあるページ」が高品質なコンテンツとして定義されています。

 

っとなれば、個人がブログに書く日記は低品質と言えますよね。

しかしわたしは個人の日記に本当に価値がないとは思いません。

むしろ本音で書いた消費者のレビューは日記にこそ潜んでいるでしょうから、それは価値があると思います。

また個人の何気ない言葉が誰かを救う、そんなことも普通にあると思います。

 

これはわたしの想い(ミッション)とSEO(Google)が対立しているケース。

 

この時わたしには、

  1. 日記をSEOに寄り添った形で書く
  2. SEOを無視して、他の流入経路のアクセスを狙う

とふたつのアプローチがあるでしょう。

 

今のところ、どっちもやっていますね。

SEOはスケールメリットが大きいと最初に言いましたが、例えばSEOをガン無視して成功している(ように見える)ほぼ日のようなメディアもあります。

 

しかしどの方向性を目指すか、その答えを知っているのは運営者だけ。

先に紹介した補足ブログでもこのようなことが書かれています。

普遍的な「よい」は存在しないので、みなさんが自分のビジネス(サイト)における「よい」を定義することから始める必要があります。それが定義できて、はじめて改善の方向性を決めることができます。

 

10年ぐらい個人ブログを継続している人たちを見渡しても、みんな「よい」の定義(ミッション)がしっかりしている人ばかりに思えます。

最近はよく「個人ブログはSEOでは…」と言われますが、逆にミッションがSEOの必須項目となった今の方が、個人ブログにとっては優位性があるようも思えます。

個人はあらゆる利権から自由になり、ミッションを完遂しやすい面もありますし。

 

繰り返しですが、本書は個人向けに書かれた本ではありません。

しかしぜひ個人ブロガーでも読んで欲しいと思います。

 

っというのも、わたしたち個人ブロガーに向けてSEO情報を発信しているメディアは、本書に書かれている内容を「自社の利益を最大化するカタチ」に翻訳して発信しているメディアが実に多いからです。

 

多くは、

レンタルサーバーメディア「最近のSEOはこうだよ!」→だからうちのサーバーを使おう!

有名ブロガー「最近のSEOはこうだよ!」→だからこれが必要!(アフィリエイトリンク)

といったカタチです。

 

そのように加工された情報は、必ずしも個人ブロガーであるあなたにとって有用な情報ではありません。

 

ある意味でそれは当たり前で、別に否定できることではないです。

しかし、そのせいでブロガーひとりひとりのミッションがおざなりになるケースが増えているように感じています。

っというわけで、自分の手で本質的な情報をつかみに行き、そして自分で自分向けに翻訳してみるのがおすすめです。

 

この本はその第一歩になるのではないでしょか。

関連記事:ブロガーにおすすめの本6選。マネタイズから戦略論、デザインも

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