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『スマホを捨てたい子どもたち』書評レビュー。ゴリラを見るとスマホのデメリットがわかる?

『スマホを捨てたい子どもたち』表紙

京都大学総長でゴリラ研修者の山極寿一さんの『スマホを捨てたい子どもたち 野生に学ぶ「未知の時代」の生き方』を読みました。

 

スマホ疲れ、していませんか?

ついついYouTubeを深夜まで見てしまい、翌日に疲れを引きずる…。

SNSで他人が気になって気になってしょうがない…。

 

心当たりがある人も多いと思います。

もともとは楽しいからだし、誰かと繋がって新しい世界に出会いたいからスマホを使うはずですよね?

 

しかしなぜか疲れてしまう…。

その理由はゴリラを研究してみたら、わかった。

という話題から本書はスタートします。

生物学的視点から、人間の本質に迫る

人間の祖先がサバンナへと繰り出していった時、大きな集団を作る必要がありました。

集団でまとまれば、敵を発見しやすく絶滅を避けやすくなるからだそうです。

 

その集団の人数は150人ほどだったと。

人間など霊長類が「繋がれる人数」は脳の大きさに比例しているそうです。

これは脳が大きいから繋がれる人数が多いのではなく、繋がれる人数を多くしたいから、脳が大きくなるように進化していった、というのが歴史的に正しい順番だそう。

 

しかし今、スマホを通じてわたしたちはゆうに150人以上の人たちを相手にしなければいけません。

例えばツイッターでは、自分のフォロワーが50人しかいないとしても、ひとたびバズれば(拡散)いっきに150人以上の人たちへと自分の言葉が届いてしまいます。

そこから飛んでくる思いもよらない反応に大きなストレスを感じます。

 

いや、正しく言えば150人以上に対して知覚することはわたしたちはできないのだから「思いもよらない」のは当たり前なんですよね。

 

このように『スマホを捨てたい子どもたち』では、ゴリラやサルなどから得た「生物学的視点からみる人間の本質」とスマホを代表とする現代テクノロジーの齟齬(そご)を読み解いていく内容になっています。

 

生物学的視点とは「人間が本来生き物としてもっている機能や能力」と言えば良いでしょうか。

例えばなぜ人間は他の霊長類と比べてこれほど複雑な言語を操るのか?

その疑問から言語の存在意義や意味を導いたり、あるいは人間の赤ちゃんが大声で泣く意味から、地域で子ども育てるべき理由を見出したりしています。(ゴリラの赤ちゃんは泣かないそうです!)

 

昨今、「スマホは悪!」みたいな意見はいろんなところでききますよね?

しかしその実、根拠が脆弱で説得力に欠けものが多いのではないでしょうか。

 

一方、本書では生身の生き物としての機能を根拠としているので説得力があります。

時にテクノロジーと矛盾してしまうわたしたち人間の機能。

その人間の機能とは全て長い時間をかけて「生きるため」に育まれてきたものだと本書を読み進めると強く思います。

だとすれば、ここ数年で出てきたテクノロジーに対してわたしたちがストレスに感じてしまうのは無理もないように思えますね。

反テクノロジーではない

とは言え、「人は森に帰れ!」といった過激で原理主義的な主張が繰り広げられているわけではありません。

スマホラマダン(一時的なスマホ断ち)を勧めてはいますが、後半ではこれから期待されるテクノロジーの上で若い人たちがより良い社会を作って欲しいという希望を語っています。

 

何よりあとがきでは新型コロナウィルスに関しての記述もあるんですね。

ご存知の通り、2020年の現在ではむしろスマホを通したコミュニケーションが人間と人間をつなぐ命綱のような役割を果たしています。

 

”スマホ断てなくなった”今、わたしたちはこの本から学べる「生物学的視点」からより本質的にスマホを使って他社とコミュニケーションをしていく必要があるのかもしれません。

スマホとうまく付き合うために

スマホを捨てたい子どもたち 野生に学ぶ「未知の時代」の生き方』はどことなくスマホ疲れを感じている人はもちろん、特にお子さんがいる人におすすめです。

もはや必需品となったスマホを子供にどのように使わせるべきか?

 

悩んでいる親御さんも多いと思います。

上手にスマホやテクノロジーと付き合っていくヒントを本書を読むことで見つけられるかもしれません。

 

以上、『スマホを捨てたい子どもたち 野生に学ぶ「未知の時代」の生き方』の紹介でした。 参考になったらうれしいです。

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