「伝説の家政婦」としてテレビでも人気のタサン志麻さん。
NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」で特集された会は同番組の年間最高視聴率を記録し、誰もが知る人気の「家庭のプロ」です。
そんな志麻さん本を読んでみたら、これがなかなか素晴らしかったです。
老いも若きも、男も女も、全ての生活する人は読んでみるべし。
コロナで「暮らし」が必修科目に
近年、働き方改革が叫ばれています。
長時間労働の是正やテレワークや時差出勤の導入。
働き方に大きな変化が訪れる時代です。
実はわたしはその水面下で同時に「暮らし方改革」が遂行されているように思うのです。
働く時間が減ったらどうなるでしょう?
当然、余暇が増えます。
その余暇とはつまり「暮らし」のことであり、家での心地よい過ごし方や掃除、家事について否応にも興味が向いていきます。
奇しくもコロナウィルスによって、誰もが「暮らし」を見つめを得なくなりました。
実はその「暮らし」の難しさに悩んだ人は多いのではないでしょうか?
暮らしは正解がありません。
仕事とは人の指示に従って正確に行えば正解であることも多いですよね。
ところが暮らしはまず自分にその正解を問いかける必要があり、答えが無限にあります。
そしてその答えすら、日々変わっていくものです。
暮らしとは人生そのものであり、一生付き合っていくもの。
だからこそしっかり「暮らし方改革」を遂行すれば、人生はより充実したものになっていくはずです。
この本はつまりタサン志麻さんの「暮らし」をのぞき見できる本なんですね。
暮らしが誰にとっても避けて通れないものだとすれば、この本もまた万人にとっておすすめできる本だと言えると思います。
志麻さんの家選び、家事や食事の考え方のエッセイ
この本はいくつかレシピがのっていますがメインはエッセイになっています。
まずはじめは志麻さんが今住んでいる家について。
どのような基準でその家を選んだか?
またどのように家を大切に扱って暮らしているか?
その一端が垣間見れます。
レシピは10個ほど掲載されており、そのどれもがフレンチの技法を用いたかんたん料理です。
特に煮込みについての記述には感心させられました。
後半は子育ての話が多くなります。
ルーツの違う夫とのコミュニケーションについてや、フランス流子育てについても。
フランスの「おしゃれさ」と「おおらかさ」を上手くとりいれたい
エッセイの中で志麻さんが強調しているのがフランスの「おおらかさ」についてでした。
料理もシンプルで、ちょっとズボラにすら感じるかも。
志麻さんはフランス人の上手な「手の抜き方」が自分に性に合っていたと語っています。
一方、わたしはこの本を読んで、やっぱりそれなりにフランスの「おしゃれさ」も感じました。
っというか、編集や装丁がおしゃれに魅せようと頑張ってる感じがする(笑)
このフランスの「おおらかさ」と「おしゃれさ」を上手く利用すると、家事に対するモチベーションがうまくコントロールできそうな気がします。
完璧主義の人は家事が上手くないし、続かない。
ちょっと偏見ですが、そんなイメージありませんか?
それは考えてみれば当然で、日々の暮らしは毎日続くのですから、ぜんぶがぜんぶ完璧に行くはずがありません。
完璧を当たり前にすると、全てが減点主義になってどうしたってモチベーションが上がらない。
結果、家事ができない→家が乱れる→自己嫌悪になる→やる気が出ない→家事ができない
という負のループに陥りがち。
でも「おしゃれさ」が付随されるのなら、完璧主義の人も良い意味でいいわけができると思うのです。
例えば、この本に載っている料理を作ったら、パートナーに「ちょっと手抜きじゃない?」と言われたとします。
でも「これがフランスでは当たり前!」と言えば、なんだか納得させられそうな気がしませんか?(笑)
これは自分の心にも同じことが言えると思います。
「手を抜いてかんたんだけど、ちゃんとオシャレじゃん」
そう自分を納得させることができれば、日々の暮らしがちょっと楽になると思うのです。
「おしゃれ」という言葉にはなんだかチャラいマイナスイメージもありますが、でもなんだかんだで大事にしないとモチベーションも上がりませんよね。
ですからフランスの「おおらかさ」と「おしゃれさ」を良いとこどりして、上手く暮らしの中で利用していくのが良いと思います。
この本を読んでそんなことを考えさせられました。
以上、タサン志麻さんの「ちょっとフレンチなおうち仕事」の紹介でした。
ぜひ読んでみて下さい!
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