紙の本だと青い表紙が印象的なこの本。
2016年に日本で刊行された本なので、もうだいぶ古いのですが、今のわたしにはすごく役立ちました。
アメリカで人気のミニマリストブロガー、ジョシュア・ベッカーによる著書です。
内容はもちろんミニマリズムについて。
ジョシュア・ベッカーは今なお、ミニマリズムに関する著書を発表し続けている現役のミニマリストです。
その彼がミニマリズムに目覚めていく初期のエピソードを綴った内容になっています。
270ページとそこそこ厚みのある本ですが、中身は軽妙なエッセイで、とても読みやすい。
逆に言うと、それほど”濃い”内容ではありません。
佐々木典士さんの『ぼくたちに、もうモノは必要ない』やこんまりさんの『人生がときめく片付けの魔法』のように、はたと膝を打つテクニックはあまり無いように思いました。
どちらか言うと、本書は具体的なことより精神論に特化している印象を受けます。
しかし、ミニマリズムにとって精神はめちゃくちゃ大切だと思うんですね。
結局のところ、ミニマリズムの良さを感じいるためには、とにかく「捨てること」が必要です。
実は捨てるとき障害になるのは、「分別が難しい」とか「業者の手配がたいへん」といった現実的な問題より、「思い出がつまっている」とか「後から使うかも」といった精神的な問題。
その精神的な問題をクリアするためには、捨てた後の未来にいかに希望が持てるかが大切です。
この本は、その点ですごく強いなと思います。
ミニマリストになった後のメリットや希望を、力強く語ってくれている。
だから読者のわたしたちもその未来を強くイメージできる。
すると、捨てることにも勢いが出てきます。
そして捨てさえすれば、あとはそのメリットが自然とやってきます。
ミニマリズムはアメリカではリーマン・ショック以降の2009年頃から、日本では東日本大震災以降の2011年頃から盛り上がり始めます。
この本が刊行された2015年前後はおそらくミニマリズムムーブメントのひとつのピークだったのではないでしょうか。
それ以前まであまり見かけることがなかった「ミニマリスト」「ミニマリズム」を冠した書籍が数多く出版されたのもその頃かと思います。
そんな時期に刊行された本書がもたらす勢いとは、いわばミニマリズムの「初期衝動」です。
この本には、はじめてミニマリズムという概念にふれた時の興奮や喜びがつまっています。
だから今、ミニマリズムに興味を持っている人はもちろん、すでにベテランミニマリストの域に入っている人でも読んで見る価値はあると思います。
少なくともわたしは、この本のおかげで捨て活が加速しました(笑)
これからもミニマリズムの原点として数年おきに読み直すかもしれません。
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