ブロガー歴6年の経験から、WordPressのテーマについて紹介します。!
ブロガーにおすすめのテーマはもちろん、その選び方についても。
特に重要なのは「選び方」です。
WordPressは日々、進化を続けています。
「今、最強のWordPressテーマはこれ!」と言うのはかんたんですが、数カ月後はわからない。
WordPressを使うなら、それを前提として受け入れなければいけません。
ですからより重要なのは、変化を捉え、自分で考え、選ぶこと。
この記事で、選び方(=考え方)のヒントをお伝えできれば良いなと思います。
WordPressテーマの選び方
まずはWordPressの「3つの要素」を確認しよう
WordPressを構成する要素は次の3つです。
- WordPress本体
- テーマ
- プラグイン
実はこの3つが提供する機能が、重複することがよくあります。
ブロガーも読者もブログを快適に楽しむためには、できるだけ重複を避け、シンプルに運営することが大切です。
機能の重複がブログの表示スピードを軽減させたり、エラーをおこしたり、外部攻撃に対する脆弱性になり得るからです。
つまりテーマを選ぶには、テーマ以外の「WordPress」「プラグイン」も複合的に検証する必要があります。
では、近年WordPressにどのような変化があったか見ていきましょう。
WordPressが進化してテーマの機能がじょじょに不要に
2020年以降、WordPress本体に大きなヴァージョンアップが続いています。
もっとも大きな変化はGutenbergと呼ばれるブロックエディターの導入です。
ブロックエディターはまずコンテンツの装飾(ブロック)を先に指定し、内容を記述していきます。
これにより以前のエディターに比べて、コンテンツの入れ替え、修正がかんたんになりました。
例えばブロックエディターには「再利用ブロック」という機能があります。
再利用ブロックに文字やコード、画像を登録すると、ワンタッチで同じ内容を呼び出して記事に貼り付けることができます。
また再利用ブロックの内容を変更すると、その内容が記事をまたいで変更されます。
そのブロックを使っている全ての記事に一括適用されるわけです。
これはどんな時に便利かと言うと、例えばアフィリエイトで広告主が撤退した時。
広告主がアフィリエイトをやめると、そのリンクはリンク切れになってしまいますよね。
アフィリエイトリンクから通常のリンクに修正する必要があります。
ですからアフィリエイトリンクは再利用ブロックに登録しておきます。
通常ブロックでそのアフィリエイトを何十記事にも使っていた場合、修正作業はとても大変ですよね。
しかし再利用ブロックなら、たった一か所修正するだけでOK。
これはブロックエディター以前なら、テーマやプラグインの機能がなければ実現できませんでした。
テーマによって呼び方は違いますが、「共有コンテンツ」「アフィリエイトタグ」「ショートコード登録」などと呼ばれる類似機能があります。
しかし再利用ブロックの登場によって機能が重複したことになりました。
同じく記事執筆の機能で言うと、ブロックエディターには「ボタンブロック」があります。
これはリンクや文字列をボタンデザインに変える機能。
再利用ブロックと同様に、以前ならボタンデザインを記事に取り入れるには、テーマかプラグインに頼るか、自分でCSSを記述する必要がありました。
さらに今ならLazy loadも注意すべきポイントです。
Lazy loadとは画像と動画の遅延読み込みのこと。
2020年から2021年にかけてのアップデートで、Lazy loadはWordPress本体の機能として実装されました。
場合によっては、テーマやプラグインによるLazy loadをオフにしないと不具合が生じるかもしれません。
テーマを選ぶポイント
このように変化が激しいWordPressの環境下でテーマを選ぶ時、わたしたちブロガーには、
- シンプルなテーマを選び、必要な機能は自分で解決する
- 高機能なテーマと心中する
といった2つの選択肢があるでしょう。
おすすめはもちろん、「1」です。
WordPress本体がどんどんアップデートしている昨今、テーマに機能を求めることはおのずと少なくなっていくでしょう。
最低限、CSSを記述できればデザインは調整できますし、必要な機能は単機能のプラグインで必要な分だけ調達する。
そうすることで、機能の重複を避け、保守管理コストも下がっていくと思います。
一方で、自分で管理する範疇が増える「1」は初心者には難しいめんがあります。
ほとんどのブロガーは、できることなら人にまかせたい部分ではないでしょうか。
ですから「2,高機能テーマと心中する」も現実的な選択肢です。
ここで大切なのは、そのテーマのアップデート頻度を見極めること。
お伝えしたとおり、WordPress本体の進化が著しい。
必要でない機能は削除、求められる機能は追加。
WordPressに合わせて細かなアップデートをしてくれるテーマが望ましいです。
ちなみに「心中」と言ったのは、基本的にテーマを途中で乗り換えるのは難しいから。
テーマ特有の機能を使えば使うほど、かんたんには変更できなくなります。
ですから望ましいのはやはり、WordPress本体の機能を前提としたコンテンツ作成でしょう。
おおむねピンポイントに「このテーマのこの機能使いたい!」という理由でテーマを選ぶと失敗します。(例えば「吹き出しを使いたい」など)
よくよく調べてみると、その機能はプラグインで実装できることが多いです。
前述した通り「使わない多機能」は根本的にブログの快適性を損なうリスクがあります。
けっきょく、使わない機能はもともと無いにこしたことはありません。
ちなみに「SEOに強い!」と謡っているテーマは多いですが、今日び「SEOに弱い」テーマを見つける方が難しいのではないでしょうか(笑)
SEO目的でテーマを変えるのはやめた方が無難かと思います。(むしろSEO目的であればこそ、機能の重複に気を配るべきかと)
そこで以下では、
- 初心者に寄り添っており、アップデート頻度が高いテーマ
- 自分でHTMLやCSSを記述でき、必要な機能はプラグインで調達したい人向けのテーマ
と2つの観点で、おすすめテーマを紹介したいと思います。
ブロガーにおすすめのWordPressテーマ3選
Luxeritas(無料)
ルクセリタスは「多機能なのに高速化」を謳った無料のテーマです。
記事の表示スピードにこだわって開発されています。
デザインはシンプルで、自分でカスタマイズしてオリジナリティを出すことを前提としているようです。
機能が絞られており、解説もわかりやすい。
初心者ブロガーが迷わず使いやすいテーマではないかと思います。
テーマのアップデート頻度も記事執筆現在においては申し分ないと思います。
参考:Luxeritas | Thought is free
初心者におすすめでありながら、
- 構造化データのマークアップ
- AMP
- PWA
など中級者にうれしい機能も。
結果的に長く付き合っているテーマではないでしょうか。
Cocoon(無料)
コクーンも無料のテーマです。
多機能性でいうと、ルクセリタスよりもコクーンの方が上ではないでしょうか。
特に文字装飾に関してはかなり機能が多いです。
- 吹き出し
- 蛍光マーカー
- ボックス
などなど思いつく限り、できない表現はないのではないでしょうか?
実はわたし自身、WordPressで書いているブログに利用させてもらっています。
いち利用者として大変おすすめできるテーマです。
「もうCocoonだけで良いかな?」と思うほど(笑)
アップデート頻度も高く、フォーラムで開発者の方に質問することができ、またカスタマイズをに関するコクーンユーザーの記事も多数検索できます。
ルクセリタスとコクーンはどちらもおすすめできる無料テーマです。
おおまかなデザインを見比べて、好きな方を選べばおおむね大丈夫ではないでしょうか。
Twenty Sixteen(無料)
これはWordPressが公式に提供しているテーマです。
おそらくWordPressをはじめて立ち上げた時、インストールされているのではないでしょうか。
先に示した「1、シンプルなテーマを選び、必要な機能は自分で解決する」といった基準で言うと、もっとも選ばれるテーマだと思います。
「Twenty○○」はいづれもWordPress公式テーマですが、このSixteenがいちばんベターなブログっぽいですね。
何といっても公式テーマの良いところはアップデート頻度です。
WordPress本体のヴァージョンアップとほぼ同時にアップデートしてくれます。
ですから堅牢性と安心感で言ったらいちばんですね。
好きなデザインにしたり、便利に使いこなすには多少のプログラミングが必要な場面も出てくるでしょう。
「プログラミングがなくても使える」のがWordPressのメリットですから、なんだか本末転倒にも思えますよね(笑)
しかしブログを長く続けていくには、やはりどこかで多少は勉強しておいた方が良いです。
一流プログラマーほどの知識はいりません。
でも最低限、「自分の書く場所は、自分で守れる知識と技術」を持っておくのは、ブロガー歴が長くなればなるほど、尊いとわたしは思います。
Twenty Sixteenをインストールするには、WordPressの管理画面から行います。
有料テーマはいらない?
今回、有料テーマは紹介しませんでした。
ルクセリタス、コクーンといったこれだけ優良な無料テーマがあるので、あえて有料テーマの購入をおすすめする必要はないと思ったからです。
また残念ながら、有料だから必ずしもアップデートしてくれるわけではないんですね…。
実際に3年前にわたしが購入した有料テーマはどんどん更新頻度が落ちています。
結局、リリース時に高機能だとヴァージョンアップする際の工数が増え、どんどん割に合わなくなっていくのだろうなと想像します。
WordPress本体の進化+優秀な無料テーマ。
このふたつの環境を加味すれば、むしろ有料テーマ販売というビジネスも今、岐路に立たされているのではないでしょうか。
ちなみにわたしは一周まわって、最近ははてなブログでブログを書いています(笑)
はてなブログならこれまで言ってきたWordPress本体×テーマ×プラグインといった駆け引きに悩まされることはありません。
その分、機能はシンプルになりますが、シンプルなコンテンツほど、どのプラットフォームにも身軽に移りやすい。
改めてWordPressのメリット・デメリットを検討したい人は、こちらの記事もぜひ読んでみて下さい。