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ミニマリストの暮らしログ「シンプルログ ドット ミー」

無職ニートにおすすめの本15選。人生の可能性は無限大!

※このサイトはPRを含みます

 

 

わたしは定職につかず、マイペースにできるフリーランスの仕事をこなしながら生活しています。

 

働くのは午前中だけで、稼ぐのは最小限。

 

つまりほぼほぼ無職(ニート)のような暮らしです。

 

この記事では、そんなわたしが無職になるにあたって参考にした本や、ためになる本を紹介します。

 

どんな事情があったのかわかりませんが、ただ今絶賛無職中の人に読んで欲しい。

  • 無職を続けたい人のための本。(①~⑦)
  • 逆に無職から社会復帰を予定している人のための本(⑧~⑪)

も紹介します。

 

いづれにしても無職のうちに読んでおけば 、今後の生活が楽になるであろう本ばかりです。

 

 

半分、無職として生きる方法『20代で隠居』

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その名の通り、20代で隠居になってしまった大原扁理さんの生活を綴った本。

 

無職になると感じるのが、「そこはかとない寂しさ」ではないでしょうか。

 

ワケもなくなんとなく寂しい感覚。

 

けれどそれは同時に煩わしさから逃げられた喜びでもあるはずです。

 

SNSを交えた複雑な人間関係。

 

YouTubeから浴びせられる無限の情報。

 

不安定な時代をダシに意識を高めようと訴えてくるビジネス本。

 

意図したにせよ、意図しないにせよ、それらから距離を置いてしまうのが無職です。

 

大原さんは距離を置いてしまったことを寂しさとせず、喜びとして捉える考え方を『20代で隠居』で綴られています。

 

この社会には誰がルールを決めたわけでもないのに「働かないと生きていけない」という常識が定着していますよね。

 

しかし大原さんは、柔軟に、合法的に、そして前向きに働かない方法を確立されています。

 

わたし自身、この本にはとても影響を受けました。

 

ほとんどトレースして生活を作りなおしたほどです。

 

迷った時に、この本を読むと「あぁ、これで十分だよな」「むしろ楽しい」と「足るを知る精神」を取り戻すことができます。

 

ぜひ多くの人に読んでみて欲しい名著です!

 

関連記事:大原扁理さんのおすすめ本をランキング形式で紹介!20代で隠居したい人は必読

 

※文庫化につきタイトルが改変されました↓

無職のためのネット指南『ニートの歩き方』

『ニートの歩き方』の表紙

元・日本一有名なニートのphaさんの処女作です。(34歳を過ぎたので、ニートの定義から外れたそう)

 

とにかく働かなくて、お金のないニートがどうやって生活防衛していくかを詳しく綴った内容です。

 

ニートというと、一般的には親に寄生しているイメージがありますが、この本の中でphaさんは親からは独立して暮らしています。

 

その暮らしのキーになっているのが「インターネット」。

 

インターネットを使ってニートに必要な小遣い稼ぎや人間関係を調達する術を解説してくれています。

 

ただこの本の刊行は2012年であり、当時のインターネットの正の部分を素朴に語っています。

 

今となっては現状にそぐわない部分もあります。

 

今やインターネットは炎上、誹謗中傷の大嵐。

 

と、思えば逆に意識高い系のライフハックがはびこる。

 

『ニートの歩き方』で語られているような、ネットを舞台に牧歌的な人間関係を緩くつくることは、2012年当時に比べれば間違いなく難しくなっているでしょう。

 

ただそれでもネットの根源的な使い方に触れている面も多々あるので、現在でも参考になることは多いはずです。

 

ネットに頼らない『20代で隠居』と対比で読むものおもしろいですよ。

 

phaさんはその他にも、無職の人に読んで欲しい本を何冊も刊行しています。

 

どれも無職ならば興味をそそられると思います。

 

pha|Amazon著者ページ

 

わたしもほとんど読んでいますが、まずその生活が具体的に綴られた『ニートの歩き方』から読んでみるのをおすすめします。

モノとエネルギーを減らせばOK?『寂しい生活』

『寂しい生活』の表紙

男性ひとり暮らしなら、隠居やらニートにはなれそう。

 

…では女性なら?

 

女性で同じテイストの暮らしをしている人と言えば、稲垣えみ子さんではないでしょうか。

 

稲垣えみ子さんは「アフロ記者」として人気の編集者でした。

 

東日本大震災以降、エネルギーの在り方に疑問を持ち、ひとつひとつの家電と付き合い方を見直し、いらなくなった家電を手放していきます。

 

その顛末を書いたのが『寂しい生活』です。

 

ひとつの便利を手放す代わりに、ひとつの不便がやってくる…かと思いきや、手に入れたのは強い自分だった。

 

普通、人は物を捨てる前にそれが必要か不必要か判断します。

 

しかし稲垣さんの『寂しい生活』は捨ててみてから判断、というか実感するんですね。

 

結果、捨ててみればどれもこれも大切でも必要でもない物ばかりで、捨てれば捨てるほど身軽に、自由になっていったそうです。

 

不必要なものを過度に求めず、モノに対して一線をひいて付き合うことは無職にとってとても大切です。

 

むしろ命綱となり得る感覚だと思います。

 

人ひとりに必要なモノやエネルギーをつぶさにみつめ「なんだこんなものか」とわかれば、それを調達する労力も最小限で済みます。

 

だからこそ、稲垣さんは会社すら捨てることができたのでしょう。

 

女性と男性では必要なモノやかかるお金も違います。

 

お化粧とか、住む家や場所も防犯に気を付ける必要がありますよね。

 

大原片理さんやphaさんの生活と似ているようで、また違った視点で語る「足るを知る暮らし」

 

特に女性の方におすすめです!

 

関連記事:稲垣えみ子さんのおすすめ本をランキング形式で紹介。ミニマリスト的な暮らしや考え方

 

 

月々3万円で暮らしてます『年収100万円の豊かな節約生活術』

年収100万円の豊かな節約生活術の表紙

2011年に刊行された本なので、もうずいぶんと昔の本になってしまいました。

 

けれど、時々思い出したようにとりだしては読み返す本の一冊になっています。

 

著者の山崎寿人さんは、親から譲り受けた不動産の収入を頼りに節約生活をおくる人。

 

その家賃収入は年間100万円

 

つまり月々7万円程度でやりくりしながらも、自分らしい楽しい生活を送る姿を紹介した内容です。

 

わたしがこの本を読み返したくなるのは、「あぁ、これで良いよなぁ…これが良いんだよな…」と幸せの基準を再確認するためだと思います。

 

最近、本屋でもネットでもビジネス本のコーナーを見ると「FIREムーブメント」に関する本が多数出版されていますよね。

 

ここで言うFIREとは、Financial Independence, Retire Early のこと。

 

日本語でいうと「経済的自立」とか「早期リタイア」です。

 

おおむね、数千万円をリスクの低いインデックス投資で運用しながら生活費を稼ぎ、会社や仕事に依存しない生活を送ることを言います。

 

山崎さんは不動産、FIREムーブメントは金融資産とその違いはありますが、経済的自立をしているという意味でも、かなり似たシチュエーション。

 

ざっくり言って、しっかり節約して種銭を捻出し、リスクを管理しながらインデックス投資を続けていけば、遅かれ早かれ誰でもFIREに到達するでしょう。

 

けれど、巷で語られるFIREはどうもそれ自体が目的化しているように見えてなりません。

 

自由になって、いったいなにをするつもりなのでしょうか?

 

「会社が嫌だ!」「働きたくない!」そんなネガティブな理由でFIREを目指すのは否定しません。

 

わたしだって、そんな気持ちがあって今のフリーランスというスタイルに行き着いていますから。

 

けれど、それこそ自由になって思うのですが、ほとんどの人の自由時間より、ほとんどの人の労働時間の方が、いろんな意味で有意義だなと思います。

 

わたしの知人で、派遣社員と無職を繰り返しながらマイペースで働く人がいます。

 

それは別に良いんですが、彼が無職の期間、なにをしているかと言うとただツイッターとYouTubeを見ているだけなんですね。

 

結果、最近は変な陰謀論ばかり好んでいるようです(笑)

 

だから本当は良い人なんですけど、どんどん友達を減らしている。

 

自由=幸せ、ではないとヒシヒシと感じる出来事でした。

 

彼を見ていると、「そんなことしているならちょっとでも働いて、人と関わったりしたほうがよっぽどヘルシー」だと思います。

 

今のSNSは「コンビニで週刊誌を読まない人に、週刊誌を読ませる装置」といっても大げさではありません。

 

わたしたちの暇な時間を、ワイドショーやゴシップでいっぱいにしようと手元から狙っているスマホやSNS。

 

FIREで得た自由も、もちろんやつらのターゲットです。

 

政治家や芸能人を燃やすためにFIREするなんて、ほんとうに滑稽だし、きっと誰もそんなこと望まいでしょう。

 

けれど、その力学だ確かにスマホのなかで働いています。

 

だからもしFIREを目指すなら、それを目的とせず何かをやるための手段としなければいけません。

 

今はその「なにか」をより、強く意識しないとすぐゴシップが入り込んできます。

 

さてでは『年収100万円の豊かな節約生活術』の山崎さんはどうでしょうか?

 

本書後半で語られていますが「我が家はいつも千客万来!」だそう。

 

山崎さんの趣味は料理。

 

かつて食べ歩いた名店の味を家庭で再現するのに心血を注いでいます。

 

その特技が友人に知れ渡ると、山崎さんの部屋はあっという間にお家居酒屋になったそうな。

 

そんな瞬間があるからこそ、孤独な「経済的自立」生活でもやっていけるのではないかとわたしは思います。

 

「自由」には甘美な誘惑があります。

 

けれどいざ自由になってみると、あんがい「まとも」でいることが難しいのです。

 

おそらく不自由なサラリーマン生活よりずっと、自立と自律を意識しないといけません。

 

先ほどのとおり、情報過多の現代は「まとも」でいるのがほんとうに難しい。

 

山崎さんはその「自由」のなかで「まとも」に暮らしているように見えるのです。

 

日々の節約の工夫を楽しみ、料理を楽しみ、ときには友達と酒を酌み交わす…。

 

自分の好奇心を満たすこと。

 

人と笑顔で交流すること。

 

それは幸せの基本であり、極意であるように思います。

 

そこにFIREだとかなんだとかは関係ありません。

 

その幸せの水準点を再確認したい時に、わたしはこの本を読み返しているように思います。

 

この本には今で言う「ポイ活」の情報なんかもあるんですが、さすがに古くなっています。

 

けれど、料理の章やその考え方を綴ったエッセイは今でも十分読める内容だと思います。

 

特に著者の山崎さんが刊行時点で50歳ということもあり、「子育てが終わって、そろそろ自由に自分の人生を楽しもう」とか「ぼちぼち定年退職」というタイミングの方なら、読んでいておもしろいのではないでしょうか?

 

この本はAmazonの読書サブスクKindle Unlimited」に登録中。(記事執筆時点)

 

30日間無料体験が可能なので、まるまる無料で読むことも可能です。(30日以内に退会すればお金はかかりません)

 

サクッと読める本なので、ぜひ気軽に読んでみてください。

 

 

ちなみに『年収100万円の豊かな節約生活術』のメソッドを一般的な夫婦が試したコミックエッセイ『やってみました!年収100万円の豊かな節約生活術』という本もあります。

 

さらにとっつきやすいので、こちらも合わせておすすめですよ。

 

やってみました!「年収100万円の豊かな節約生活術」 (文春e-book)

やってみました!「年収100万の豊かな節約生活術」

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人生をDIY『Bライフの愉しみ 自作の小屋で暮らそう』

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その名の通り、小屋暮らしの本。

 

月々20,000円ちょっとの生活費でまわしていける、お気楽生活への道を綴った内容です。

 

まずは土地を買い、ホームセンターで材料を調達。

 

初心者レベルの工具を使って、5畳一間+ロフトの小屋を建てて住んじゃいます。

 

その初期費用はなんと100万円!

 

100万円あれば、ほとんど働かず、誰にも咎められず眠り続ける生活が手に入るというわけです。

 

一見して、なんともハードで再現性がないように思われますが、読み進めていくと実は多くの人取って実現可能だと思えてきます。

 

実際にこの本は「小屋暮らしブーム」の火付け役となり、一時期は小屋暮らしする人が地上波のテレビでニュースになったりもしました。

 

今もYouTubeを検索すれば、多くの人の小屋暮らしレポートを見ることができますね。

 

「ソロキャンプ」だとか、ひとりでアウトドアを楽しむことがブームの昨今。

 

小屋を建てたりDIYする楽しさを知っている人は多いでしょう。

 

生活のひとつひとつを手作りしていくその様は、むしろワクワクさせられます。

 

関連記事:どうしてもワクワクしてしまう『自作の小屋で暮らそう』 土地を買って小屋暮らしする本です

 

ちなみにBライフとはベーシック・ライフのこと。

 

間違いなくこの小屋暮らしはベーシック=必要最低限だと思うんですね。

 

必要最低限を知っておけば、あとはそこから自由に積み重ねれば良い。

 

しかし必要最低限を知らぬまま、何かを積み重ねようとしても生きていく上での不安感はいつまでたってもぬぐい切れません。

 

わたしたち現代人が感じる不安感は、この必要最低限を知らぬことに由来しているようにも思います。

 

その意味では、この本は実際に小屋暮らしをしなくても参考になると思います。

自作の小屋で暮らそう: Bライフの愉しみ (ちくま文庫 た 83-1)

自作の小屋で暮らそう ーBライフの愉しみ

シニア向け『ジジイの片付け』

沢野ひとし著「ジジイの片付け」の表紙

イラストレーター沢野ひとしさんの著書『ジジイの片付け』を読みました。

 

タイトルズバリ、壮年になってからの部屋の片付け、暮らし方について綴った内容です。

この本は23篇のエッセイと19のコラムからなっています。

 

ひとつのエッセイは2,000字〜3,000字ぐらいで、軽快に読みすすめられました。

 

コラムは100字で、イラストたっぷりで楽しく演出されています。

100文字コラム

本の大きさ、文字の大きさ、装丁、イラスト、そして内容も。

 

シニア世代が読みやすいように配慮されており、結果的で誰にとっても読みやすい本に仕上がっています。

 

ユニバーサルデザインな本ですね。

 

コラムの部分なんかは、コピーしてカレンダーにしたら楽しそう。

 

まいにちの片付けが捗りそうな気がします(笑)

 

片付けの本は何百冊も出版されています。

 

その中でもこの本がユニークなのは、やはり「シニア世代むけ」という部分でしょう。

 

しかも「男性向け」となるとさらに珍しい。

 

わたしはまだ37歳の若造ですが、この本を読むと「片付け」は年齡を重ねるごとに切実な問題になっていくなだなと思います。

 

壮年になって片付けるモノは、ちょっとした雑貨やキッチン道具だけじゃない。

 

別荘や持ち家などの資産

 

親子、夫婦など人間関係

 

わるいは若い頃に抱いたも。

 

さっさと片付けなければ「今、この瞬間」を楽しむのに邪魔になる。

 

ところが若い頃よりエネルギッシュではないので、そもそもエネルギーのいる片付けになかなか着手できない。

 

その悪循環に陥る前に、少しずつ片付けをはじめるべきなのでしょう。

 

「片付け」「断捨離」「ミニマリスト」なんて言葉は、時折「夢を叶えるためのメソッド」として語られがちです。

 

「やらなくても良いけど、やったほうが結果につながるよ」というニュアンスです。

 

しかしこの本に書かれているそれらは「やらなければならない」という差し迫った問題のように思えました。

 

壮年になると「片付け」はそのくらい切実な問題なんですね。

 

キラキラと希望に溢れた断捨離本ではないからこそ、刺さる人にはとても刺さる本ではないかと思います。

 

興味ある方はぜひ読んでみてください。

シニア向け②『隠居大学』

『隠居大学』の表紙

編集者・コラムニストの天野祐吉さんが聞き役となり、さまざまな隠居の達人たちと話をしていく対談集『隠居大学』を読みました。

 

登場するのは、こちらの6名の方。

  1. 画家の横尾忠則さん
  2. 英文学者・コラムニストの外山滋比古さん
  3. 美術家・作家の赤瀬川原平さん
  4. 詩人の谷川俊太郎さん
  5. 俳人の坪内稔典さん
  6. 画家の安野光雅さん

それぞれが隠居のあり方をざっくばらんにお話されています。

 

この本の刊行は2011年であり、10年以上も前になりますが、話されている内容はかなり普遍性があると思います。

 

まさに今、現役を引退なされて隠居になった方も、そもそも早く隠居になりたいわたしみたいな人も(笑)ぜひ読んでおくべき対談集です。

 

隠居はとても自由な存在。

 

しかし多くの人にとって隠居とは半強制的に迫られてスタートするものですよね。

 

「引退後やることがなくて、元気がなくなった…」

 

そんな風になってしまうのは、隠居生活の中の有り余る自由をどうして良いかわからないないからでしょう。

 

「自由」というと、どうも甘美で魅惑的な響きがありますが、その実、人間は有り余る自由を前にすると立ち尽くしてしまう。

 

一方で「自由」は、使いこなしさえすれば、人生の主人公は自分となり、そこはかとない充実感をもたらすものでもあるでしょう。

 

その自由を満喫するコツ自由を使いこなす考え方が『隠居大学』では語られています。

 

わたしが印象に残った部分をひとつ紹介します。

 

外山滋比古さんのパートでこんな話がありました。

 

外山さんは月に1、2回は友人と集まって雑談をするそうです。

 

テーマはフリー。

 

しかしルールがあるそう。

固有名詞は出さないことと、動詞は現在進行形で話すこと。人の名前を出すとゴシップになりますし、過去形を使うと、どうしても自慢話が出てきてしまうから。

これはとっても良いルールですよね。

 

ゴシップと自慢話についつい人は興じてしまうものですが、どちらも他人を咎めることで今の自分が安住の地にいると見せかける行為です。

 

とは言え、自分自身は何も動いていないので、現実は変わらず、日々の充実感は増していきません。

 

たまーになら良いのでしょうが、ゴシップの自慢話の快楽に溺れると、周りから人がいなくなると思います。

 

じゃあゴシップと自慢話以外で、人と楽しく話すためにどうすればよいか?

 

その時、外山さんのルールが役立つと思うのです。

 

わたしは「おもしろい話」の条件のひとつに「リアリティがあること」があると思います。

 

「固有名詞を出さない」「現在進行形」のルールで話すことで、話の内容が「自分」の「今」にフォーカスされ、グッとリアリティーを醸す出すでしょう。

 

すると会話がいきいきとして盛り上がると思うのです。

 

それでいて誰かを傷つけるわけではないからとても健全。

 

これは何も「雑談の会」特有のルールにするのではなく、できれば日々心がけていきたいなぁと思いました。

 

穏やかなコミュニケーションを日々の中で増やしていきたい。

 

今、インターネットの世界は固有名詞を用いた悪口に溢れています。

 

その悪口を源泉に、巨大IT企業は利益を増し、写真週刊誌は購読数を伸ばし、誰かが犠牲になっても誰しもが責任をとりません。

 

手のひらにゴシップ紙やスポーツ新聞をいつでも持ち歩き、その世界観を後押しするSNSが隆盛を極めている。

 

ほんの一昔前なら、そんなゴシップなんてどこ吹く風で自分の人生にまい進していた人も、ゴシップの誘惑を無防備に受ける環境にあります。

 

今はまともな隠居になるのが難しい社会なのかもしれません。

 

きっともっと意識的に「固有名詞を出さない」「現在進行形」といったルールを自分に課さないことには、まともな人間でい続けることすら難しい。

 

少し話が大袈裟ですが、『隠居大学』は現代社会の病理に対する処方箋のようにも読めました。

 

また対談集ということで、この本をきっかけにまた新しい本にたくさん出会えます。

 

恥ずかしながら、わたしは外山滋比古さんを存じ上げておらず、この本をきっかけに図書館で外山さんの本を何冊か借りて読んでいます。

 

対談ですからとっても読みやすいですが、今後読み返すたびに新たな発見があると思います。

 

多くの方におすすめできる本なので、ぜひ手に取って読んでみて下さい。

余計なことは、しない『ただ生きる』

『ただ生きる』の表紙

魅力的なタイトルはなかなかない。

 

目的、意味、勝利、情報。

 

そんな概念があふれる世の中で、どうにもこうにも「ただ生きる」ことがむずかしいと感じる今日このごろ。

 

子どもの頃のように、なにかに夢中になる、没頭する、まわりを忘れて集中する。

 

そんな感覚が恋しく、またそれは「ただ生きる」に近いと思っていました。

 

だから「ただ生きる」ことを誰か教えて欲しい。

 

そんな気持ちで手に取った1冊です。

 

まず序盤はうるさすぎる世の中への批判からスタート。

 

これはよくある構成ですよね。

 

75歳になる筆者の世間への”苦言”。

 

そう言われると、どうも説教臭くて読む気がしないでしょう(笑)

 

でも不思議と読めてしまったのは、筆者自身が「成功者」として威張るわけでもなく、逆に「敗者」としてヘソを曲げているわけでもないから

 

多くのビジネス本は、まずじぶんが成功者であることを語る。

 

また逆に多くのエッセイ本はじぶんが敗者、あるいは被害者であることを語ります。

 

しかしこの本には、そういった「勝ち負け」の目線が少なく、むしろじぶん自身も批判するその対象の一部であるような目線を保っているように感じます。

 

筆者自身もそれなりに俗物である、と。

 

だから書いてある内容は批判や苦言であっても、どこかチャーミングな雰囲気がありました。

 

そして話は世間に対して「ただ生きる、美しさがない」というところから「では、美しさとは?」という方へ移っていきます。

 

それを筆者は様々な美しい人を紹介しながら説明していきます。

 

白洲次郎、吉本隆明など偉人と呼べる人たちから、大谷翔平選手、小平奈緒選手などスポーツ選手まで。(なんと小説の登場人物まで!)

 

多くの美しい人が登場するので、この本からさらに次の本、次の本へと興味関心を広げるキッカケになりそうでした。

 

実際にわたしは読みたい本がいくつか見つかった。

 

この本を読んで、筆者の勢古さんが憧れ、称賛する美しい人たちのように、わたしにも憧れの美しい人がいるなぁと思い返しました。

 

やっぱりわたしにとってそれはロックバンド元ブランキー・ジェット・シティのメンバーです。

 

2000年に解散したバンドですが、メンバーの

  • 浅井健一
  • 照井利幸
  • 中村達也

の3人は、まだまだすごい音楽と作り続け、奏で続けています。

 

60歳を目前とした3人が、これほどすごいミュージシャンであり続けている事実は、わたしに勇気を与えてくれる。

 

特に最近だと照井さんの新譜はすごかった…。

 

近年、照井さんはレーベルや事務所に所属せず、独立的に活動されています。

 

何にもとらわれることなく、ただ真摯に紡がれたその楽曲たちは、まさに「ただ生きる」が音になったように感じます。

 

視聴・ダウンロード購入:PISCES | TOSHIYUKI TERUI | WELD MUSIC

 

「ただ生きる」で言うと、浅井健一さんの『Beautiful Death』もまさにそんな歌ですね。

まっすぐ生きて 綺麗に死ぬ
愛するものを愛し続け
まっすぐ生きて 綺麗に死ぬ
愛するものを愛し続け
できたら途中でたくさん 笑える場面があればいい
できたら途中でたくさん 感動できたらなおさらいいぜ

本書『ただ生きる』には、わたしが心酔するこういったミュージシャンだけでなく、世の中にはまだまだ美しい人がいるんだぁと前向きな気持ちをもたせてくれる本でした。

 

ところでこのの本は夕日書房という比較的新しい出版社から出された本のようです。

 

独立した出版社なのか、それとも光文社の社内レーベル的な感じなのか、ちょっとわかりませんけど、気になる出版社でした。

理念
人生は夕方が楽しい、という言葉があります。人生の夕方に醸し出される、ゆったりとした穏やかであたたかい煌めく想い。――その美しさにも厳しさにも、優しさにも似た人の生の意味を映し出すにふさわしい成熟度の高い一冊を。きれいごとかもしれないけれど、活字の価値を最後まで信じて、人生を照らす夕日のような本を提供いたします。

理念を読むと壮年の方むけの本を出版する会社なのかと思いますが、『ただ生きる』と同時発売の、中沢孝夫さん『働くことの意味』なんかはむしろ現役世代むけっぽい。

 

気になったので、買ってみようと思います。

 

『ただ生きる』読みながら思ったのは「気心しれた友達と、こんな話に興じていたいなぁ」ということでした。

 

誰かの愚痴や文句じゃなく、ただ美しいヒトやモノを語り合う。

 

そんな時間がなぜか懐かしい。

 

この本を読む時間が、そんな時間に似ていたような気がします。

無職は失いがちだから『イドコロをつくる 乱世で正気を失わないための暮らし方』

『イドコロをつくる』の表紙

伊藤洋志さんは「ナリワイ」というユニークな働き方をしている人。

 

大きな経済の流れとは別に、自分でできる小さな仕事を組み合わせて働く方法です。

 

これまで『ナリワイをつくる』『フルサトをつくる』を出版されてきました。

 

今回は「イドコロ」ということで、また新たな概念を提唱されています。

 

イドコロとは、

思考が開放され、威圧的な圧力がなく、時には鼓舞されるような場

だと。

 

近年、大流行したコミュニティの話かと思いきや、単に場所を楽しむこともさします。

 

だからひとり公園で気分良く読書することもイドコロのひとつに数えられる。

 

場所を起点とした「淀み」のようなもので、人が緩やかに流れ、コミュニケーションが生まれたり、生まれなかったりする場所。

 

そういった場所は経済からは取り残される。

 

経済的に見れば、非効率で意味をなさないことが多い場所。

  

…と、こう説明してもなんだか合点がいかないと思います。

 

もちろん、本書ではさらに噛み砕いて説明してくれています。

 

まずイドコロをふたつに分けて、

  1. 家族、友人、仕事仲間を自然系イドコロ
  2. 強い趣味の集まり、公共空間の気に入った場所、日ごろ通える小さなお店、有志でつくるオープンな空間、文明から離れてひとりになれる場所を獲得系イドコロ

としています。

 

本書は自然系イドコロが機能不全を起こしがちな現代社会のあり方を反省しつつ、だからこそ意識して獲得系イドコロを得ようとを勧めています。

 

本書でも語られていることですが、人は常にイドコロのようなものを求めてきました。

 

終身雇用の会社がイドコロだった時代もあるし、SNSが新しいイドコロだと期待されてた時期もありました。

 

しかしそれも今となっては淡い夢。

 

会社が人を一生涯囲い込むことは不可能となり、SNSは広告の圧力と上昇志向が集まることによって、かえって思考を凝り固まらせ、正気を失う場所になってしまった。

 

それ以外にも、次々に新しいキャッチフレーズやコンセプト、概念が生まれては消費され消えていく様をここ5年ぐらい見てきた気がします。

 

たぶん「イドコロ」ぐらいつかみ難い言葉のほうが、ゆっくりじっくり世の中に浸透していって、人々の栄養になるのだと思います。

 

本書に沿って考えると、わたしにっとてのイドコロは、 

  • 銭湯
  • 公園
  • バンド

でした(銭湯と公園は本書でも言及されています)

 

ちなみに公園には、エアーソファーを持っていくと最高です!

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ポンプもいらずに膨らむませて、木陰において、寝そべればもう最高。

 

そうやって寝転がっていると時々、小さな子どもがやってきてボッフンボッフンとエアーソファーを押して遊んでいきます(笑)

 

まさにイドコロ的ではないでしょうか。

 

公園ピクニックは極めると深いですね。

 

関連記事:おすすめの「公園読書グッズ」7選!公園でひとりは恥ずかしい?

 

あと20代はずっとバンドをやってきて、今思うとかなりイドコロでした。

 

いちおうプロを目指してやってきたわけですが、だからといってメンバーは誰でも良いわけじゃないんですよね。

 

やっぱり人間的な付き合いの良さがベースにないとやる意味がなくなってきます。

 

あと最近は「朝のカフェチェーン」もイドコロだと思います。

 

わたしはフリーランスなので、よく朝からスタバに行きます。

 

スタバというと若い女性のイメージがありますが、朝イチのスタバはけっこう(自分含め)おっさんのたまり場(笑)

 

そして常連さんは店員さんと楽しそうに談笑する姿が見られます。

 

まぁ、ちょっとした助平心があるような気もしますが(笑)、人の寂しさが、コーヒーの香りに溶けていくような朗らかさもそこに感じます

 

『イドコロをつくる 乱世で正気を失わないための暮らし方』を読むと、このように自分の生活を省みるきっかけになると思います。

 

わたし自身、”正気を失う”現代の情報、広告、人間関係に対する違和感は年々高まっていました。

 

それに対抗する概念、また自分の生活をどのように変えていくべきか、日々、試行錯誤しています。

 

そんな中でこのイドコロという考え方は大きなヒントになりました。

 

特に無職ニートともなれば、イドコロは失いがち。

 

しかしそれでは元気が出ません。

 

その意味でも、ぜひ多くの人に読んでみてほしい一冊です。

イドコロをつくる 乱世で正気を失わないための暮らし方

イドコロをつくる: 乱世で正気を失わないための暮らし方

オシャレさも捨てがたい人へ『アイム・ミニマリスト』

『アイム・ミニマリスト』の表紙

隠居にニート、 年収100万円、そして小屋暮らしと少し極端に感じたかも知れません。

 

もう少し社会にソフトランディングして、それでいて自分らしく暮らしていきたいという人におすすめなのが『アイム・ミニマリスト』です。

 

千葉や長野でトレーラーハウスを改装して住む人や、熊本で自分で家を建てて暮らしている人。

 

都会で自宅を持たず、ホステルやゲストハウスを転々としながらくれしている人が紹介されています。

 

わたしが特に感動したのは、やはり家をセルフビルドした本山早穂さん。

 

なんだかメルヘンチックな可愛い家を自分の手で建ててしまいました。

アイム・ミニマリストに登場する家

本山さんが作った家

強くてたくましい。

 

でも可愛くてオシャレ。

 

ここまで紹介したちょっとストイックな無職の在り方に気が引けていた人も、これならやってみたいと思うのではないでしょうか。

 

装丁もカッコいいので、雑貨として一つ持っていても良いレベル。

 

これはKindleじゃなく紙の本で購入するのをおすすめします。

 

その名もズバリ『無職本』

『無職本』の表紙

無職をテーマに8人が文章(一部マンガ)を寄せています。

 

ミュージシャン、声優、小説家、映画監督、会社員などそれぞれの立場で無職を語っています。

 

ほとんどの人が無職ないし無職に近い状態を経験しており、無職に対して否定的な文章はありません。

 

かといって過度に肯定するわけでもなく、無職をありなままにそれぞれが受けとめている感じ。

 

無職でいてなんとなく寂しさを感じたら、この「無職本」の中にいる無職仲間と出会ってみると少しだけホッとするかもしれません。

ここまで、働かないことを目指す場合に特に役立つ本を紹介してきました。

 

以下では逆に、無職は人生の夏休みで、今後はちゃんと働きたいという人のための本を紹介します。

職人として生きる道「捨てないパン屋」

『捨てないパン屋』の表紙

広島のパン屋「ブーランジェリー・ドリアン」さんの本です。

 

パンの種類をしぼり、必要十分な量を作ることで「捨てないパン屋」を実現しました。

 

この本の根底にあるのは、著者の田村さんの現代の消費文化への抵抗心だと思います。

 

環境問題に強い関心を持ち、20代の頃は世界を旅していたそう。

 

そんな人が現代社会でお金を稼ごうとするとき、なかなか社会と自分の折り合いがつかないものですよね。

 

でも田村さんは自分の気持ちを大事にしながらも、ちゃんと生活していけるお店を作りました。

 

田村さんなりの折り合いのつけ方が、「ブーランジェリー・ドリアン」だったのだと思います。

 

この本を読むと「素直な気持ちをもったままでも、ちゃんと商売していけるんだ」という希望が貰えます。

 

社会との距離感がつかめない、折り合いがつかないという理由で無職になった人は少なくないのではないでしょうか。

 

いわゆる会社員とかサラリーマンとはまた違った働き方をしるきっかけになると思います。

自分らしく働く人たちのカタログ『「小商い」で自由に暮らす』

『「小商い」で自由に暮らす』の表紙

千葉県いすみ市を舞台に小さな商売=小商いに挑戦する人々をまとめた本。

 

自己実現、趣味の延長がやがて商売になっていく生態系がいすみ市のマーケットを中心に生まれていると紹介しています。

 

この1冊で色んな人が登場するので、気になった人を追いかけることで、さらに興味が深められそうです。

 

DIY、パーマカルチャー、スモールビジネスなどに興味がある人へ最初の一冊として有用なガイドです。

「小商い」で自由にくらす (房総いすみのDIYな働き方)

「小商い」で自由に暮らす

 

雇用はされる、でもマイペースで働く『やりたいことを仕事にするなら、派遣社員をやりなさい!』

『やりたいことをしたいなら、派遣社員をやりなさい』の表紙

田舎で職人や小商いをやるだけが自分らしく働く方法ではありません。

 

派遣社員という制度を上手に利用することで、

  • ライスワーク=食べるための仕事
  • ライフワーク=自己実現の仕事

を同時並行で実現させてしまおうと提案しているのが『やりたいことを仕事にするなら、派遣社員をやりなさい』です。

 

ライスワークに時間を奪われるのではなく、かといってライフワークに全力投球してリスクをとるわけでもない。

 

そんな生活が派遣社員なら可能というのです。

 

派遣社員はその不安定さから、基本的には喜ばれる働き方ではありません。

 

しかしそれは正社員の立場から見た話で、フリーターや夢追い人、ましてや無職の立場からすれば、極めて現実的な飯のタネになります。

 

一般に派遣社員は、アルバイトより時給が高いです。

 

ですからバイトより労働時間を絞ることが可能。

 

不安定さを身軽さと捉えて、次の人生のステップにすることをおすすめする内容です。

 

社会復帰の第一歩として派遣を考えている人。

 

また自由な働き方をしたいけど、田舎はむいていないかもと考えている人におすすめです。

やりたいことを仕事にするなら、派遣社員をやりなさい!

やりたいことを仕事にするなら、派遣社員をやりなさい

社会復帰するなら読んでおきたいベストセラー『ファクトフルネス』

『ファクトフルネス』の表紙

2019年から2020年にかけてベストセラーになった本で、多くのビジネス本ランキングで1位になっています。

 

「ビジネスマンとしてバリバリやっていきたいなら、これくらいは読んでおきたいよね」という定番かつ、名著に数えられる本だと思います。

 

内容も刺激的で、多くの人が思いこんでいる「悲観的な妄想」をしっかりデータで読み解くことで、それが間違いだと証明していきます。

 

そしてなぜ、そんな「悲観的な妄想」に陥ってしまうかを論理的かつ説得力のある内容で解説してくれています。

 

余談ですが、この本は終始「感情より理性や知性を働かせて事実を捉えよう」と訴えているのですが、最後のあとがきがめちゃくちゃエモーショナル(感情的)なんですね(笑)

 

ちょっと泣きそうになりました。

 

その気持ちのままこの本を批評すると、感情論になってしまい、逆にファクトフルネスではなくなってしまうような気がします(笑)

世界は広い!あなたの可能性を「具体的に」教えてくれるサービスを紹介

この社会には本当に色んな生き方をしている人がいます。

  • 隠居やニート、小屋暮らしなど、極力働かない
  • パン屋や小商いで自分らしい働き方を作る人
  • 派遣をやりながら、やりたいことをやる人

幸、不幸の基準は人それぞれですが、わたしは決して社会の王道とされる生き方だけが幸せではないと思います。

 

もしその王道があなたに苦しくツラい道で、無職へとドロップアウトしてしまったのなら、ぜひこれらの本を読んで、広い世界と多様な生き方を知って欲しいと思います。

 

それに、自分の可能性を自分で知らないだけかも知れません。

 

例えばミイダス という転職サイトの診断機能を使えば

 

転職時の推定年収

 

がわかります。

 

わたしもやってみたら、まさかの年収700万円超えでした(笑)

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以上の本で紹介されているようなオルタナティブな生き方はもちろん、王道の「就職」だって千差万別、いろんな可能性があるんです。

 

まずは落ち着いて、使えるモノを使って自分の可能性を洗い出してみてください。

 

ミイダス はもちろん、診断から転職まですべて無料で使えます。

 

ひまつぶしがてら、ぜひ登録して推定年収と求人を見てみてください。

 

 

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