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『20代で隠居(思い立ったら隠居)』書評。この本はわたしの人生の土台

 

 

『20代で隠居』の表紙

まるで矛盾したのようなタイトルの本ですが、わたしはことあるごとに愛読しています。

 

著者は20代にして週休5日の生活を送る大原篇理(おおはらへんり)さん。

 

その生活を描いたエッセイです。

 

何を隠そう、わたしはこの本が大好きなんです!

 

もしプロフィールに愛読書を書く欄があったなら、『20代で隠居』と書くでしょう。

 

何度も繰り返し読みたくなるのは、この本が人生の「土台」になっているから。

 

人生に迷った時、悲しい時、なにかに負けた時…。

 

この本に立ち返ることで、またやり直せるような気がするんですね。

 

文庫化につきタイトルが改変されました↓

20代で隠居の暮らしとは?

隠居といっても、60歳まで働いた後のリタイヤ生活ではありません。

 

大原さんは支出を抑えることで、労働量を限りなく少なくし、あたかも隠居と呼べる生活を20代にして得ることができました。

 

東京の郊外(当時は国分寺だったそう)で家賃28,000円のアパートに暮らし、仕事は介護で週二日。

 

月の支出は7万円ほどに抑えられています。

 

っと、数字だけをみると単なる貧乏の我慢比べに見えますよね?

 

ところがそこに描かれている生活は何とも楽しそう。

 

頻繁に電車にのって都心へ出かけなくても、なにせ時間はたっぷりあるから、近所で道草を楽しめる。

 

趣味の読書をめいっぱい楽しめる。(図書館で借りるから無料)

 

食べれる野草を積んで、料理を楽しめる。

 

実はどれもこれも知識や教養がなくてはできないことであり、何だかわたしとってそれは知的でカッコよくすら思えます。

20代で隠居からはじめた、わたしの人生

この本がわたしにとって愛読書になったは、実際に『20代で隠居』にのっとって自分も生活を始めたから。

 

元々23区外に住んでいたのですが、さらに駅から遠い1Kアパートに引っ越しました。

 

その家賃は3,4000円。

 

月々の支出を10万円以内に収めました。

 

仕事はというと、自転車で駅前のバイト先まで通勤して、午前中の4時間のみを週4日ほど。

 

実際にそんな生活をしてみると、やっぱりというかすごく快適だったんですね。

 

そのアパートがあったエリアもこれまた隠居生活におあつらえ向きな場所でした。

 

緑が豊かで桜の名所でもある川沿いは、絶好の散歩スポット。

 

大きな公園があり、昼間っからそこにレジャーシートを持っていって、寝転んだり本を読んだりするのはちょっと背徳感もあって楽しい…(笑)

 

駅から遠くなったことで、逆に違う路線の駅が近くなり、自転車を10分も飛ばせばそこは小さいながらも十分に都会。

 

スタバからイカした個人経営のカフェもありました。

 

さらに銭湯が徒歩5分、温泉が自転車で15分。

 

もっと自転車で走れば深大寺まで行くことができて、ちょっと観光気分も味わえたりもしました。(深大寺にも温泉が!)

 

そんなに遊ぶ金あるの?と思うかもしれませんが、食事は朝、昼、晩と自炊できて節約できるから、ちょっと温泉やコーヒーを楽しむくらいなら全然イケます。

 

午後からはたっぷり時間があるから、自分のやりたい仕事で稼ぐために努力を続けることができました。(物書き、ライター系の仕事)

 

結果的に今ではその仕事で生計を立てることができています。

 

この経験が自分の原体験となり、『20代で隠居』が愛読書になったのです。

 

今でも、読み返すことがけっこうあります。

 

失敗したり、不安になった時。 この本を読むと「またあそこからやり直せばよいし、その生活自体が楽しんだから、大丈夫!」と気持ちを持ち直すことができるんですね。

 

実際、『20代で隠居』の生活スタイルは割とすぐに誰でも始められます。

 

格安アパートなら引っ越し費用も15万円程度で済みますよね。 初期費用もランニングコストも軽く、特別なスキルも必要ない生活スタイルです。

 

なんなら東京の最低時給は当時より上昇しているし、もっとラクに働けるかもしれません。

 

大きな失敗をして人生をやり直したい時。

 

国や家族に頼るのはなんら悪いことではないですが、自分の力で暮らしていけることは、大きな自尊心に繋がります。

 

『20代で隠居』はいわば自分で作るセーフティネットと言えるかもしれません。

 

その意味で、実際にそんな生活をしなくても、知識として知っておくだけで心の安心に繋がるのではないでしょうか?

 

ただ「働きたくない」という人だけでなく、実は多くの人がターゲットになり得る本だと思います。

働かない暮らしを深めよう

前述のとおり、わたし自身は極端に「働きたくない!」と思って、『20代で隠居』を参考にしたわけではありません。(まぁ、働きたくないですが(笑))

 

つまりは「選択と集中」の話ですね。

 

やりたいことをしっかりやるために、実は必要でないもの、大切ではないものを捨てる技術こそ隠居から学べる大きな知恵だと思います。

 

しっかり捨てることで、やるべきことをやるためのエネルギーが確保できるようになるというわけです。

その他の大原さんの本もおすすめ

大原さんは他にも何冊か出版されています。

 

基本的には同じく「働かない」をテーマにした内容ですが、さらに深く読み込んでいくことで、より選択と集中が上手になっていくのではないでしょうか?

 

まずは『20代で隠居』から読んでみて、気に入ったらぜひ他も読んでみて下さい。

 

なにより大原さんは文章が上手! 軽妙な文体は、まるで喫茶店で友達と話し込んでいるような楽しさがあります。

 

読書が苦手な人にもぜひチャレンジしてみて欲しいですね。

 

それぞれの書評も書いていますので、参考にどうぞ。

 

大原扁理さん著『隠居生活10年目 不安は9割捨てました』を読みました。軽くて重い本!?

 

大原扁理さん『いま、台湾で隠居してます』を読んだ感想。台湾に行きたくなる…! 

 

『なるべく働きたく人のためのお金の話』は人生の意味をあなたに問いかけるシビアな本

 

大原扁理さん著『年収90万円で東京ハッピーライフ』若者に贈るラクな生き方 

 

以上『20代で隠居』の紹介でした。 参考になったらうれしいです。

大原さんの本が好きな人はぜひこちらも↓

 

きっと気に入ると思います!

 

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今日のあとがき

6月2日

今日は大雨の日。一歩も外に出ないぞ〜と前日から準備していると、なんだか楽しくなってきますよね。今日が来てしまえば、いつもと同じ24時間なんですけど(笑)1日を特別に感じる大晦日とか、みんなで準備することがそう感じさせるんでしょうね。

  

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