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大原扁理さんのおすすめ本をランキング形式で紹介!20代で隠居したい人は必読

※このサイトはPRを含みます

大原扁理さんのおすすめ本をランキングで表現

大原扁理さんの本をすべて買って読んでいます

 

この記事では、最近になって大原さんに興味を持ち始めた人のために、いちファンの独断の偏見で

 

大原さん著書、おすすめランキング

 

をご紹介します。

 

初めて知った人が読みやすい本が1位。

 

2位は文筆家としてより秀逸な作品をチョイスしました!

 

第1位 まずはここから「20代で隠居(思い立ったら隠居)」

『20代で隠居』の表紙

まるで矛盾したのようなタイトルの本ですが、わたしはことあるごとに愛読しています。

 

著者は20代にして週休5日の生活を送る大原篇理(おおはらへんり)さん。

 

その生活を描いたエッセイです。

 

何を隠そう、わたしはこの本が大好きなんです!

 

もしプロフィールに愛読書を書く欄があったなら、『20代で隠居』と書くでしょう。

 

何度も繰り返し読みたくなるのは、この本が人生の「土台」になっているから。

 

人生に迷った時、悲しい時、なにかに負けた時…。

 

この本に立ち返ることで、またやり直せるような気がするんですね。

 

この本で描かれている隠居とは、60歳まで働いた後のリタイヤ生活ではありません。

 

大原さんは支出を抑えることで、労働量を限りなく少なくし、あたかも隠居と呼べる生活を20代にして得ることができました。

 

東京の郊外(当時は国分寺だったそう)で家賃28,000円のアパートに暮らし、仕事は介護で週二日。

 

月の支出は7万円ほどに抑えられています。

 

っと、数字だけをみると単なる貧乏の我慢比べに見えますよね?

 

ところがそこに描かれている生活は何とも楽しそう

 

頻繁に電車にのって都心へ出かけなくても、なにせ時間はたっぷりあるから、近所で道草を楽しめる。

 

趣味の読書をめいっぱい楽しめる。(図書館で借りるから無料)

 

食べれる野草を摘んで、料理を楽しめる。

 

実はどれもこれも知識や教養がなくてはできないことであり、何だかわたしとってそれは知的でカッコよくすら思えます。

 

この本がわたしにとって愛読書になったは、実際に『20代で隠居』にのっとって自分も生活を始めたから

 

元々23区外に住んでいたのですが、さらに駅から遠い1Kアパートに引っ越しました。

 

その家賃は3,4000円。

 

月々の支出を10万円以内に収めました。

 

仕事はというと、自転車で駅前のバイト先まで通勤して、午前中の4時間のみを週4日ほど。

 

実際にそんな生活をしてみると、やっぱりというかすごく快適だったんですね。

 

そのアパートがあったエリアもこれまた隠居生活におあつらえ向きな場所でした。

 

緑が豊かで桜の名所でもある川沿いは、絶好の散歩スポット。

 

大きな公園があり、昼間っからそこにレジャーシートを持っていって、寝転んだり本を読んだりするのはちょっと背徳感もあって楽しい…(笑)

 

駅から遠くなったことで、逆に違う路線の駅が近くなり、自転車を10分も飛ばせばそこは小さいながらも十分に都会。

 

スタバもあれば、カッコいい個人経営のカフェもありました。

 

さらに銭湯が徒歩5分、温泉が自転車で15分。

 

もっと自転車で走れば深大寺まで行くことができて、ちょっと観光気分も味わえたりもしました。(深大寺にも温泉が!)

 

そんなに遊ぶ金あるの?と思うかもしれませんが、食事は朝、昼、晩と自炊できて節約できるから、ちょっと温泉やコーヒーを楽しむくらいなら全然イケます。

 

午後からはたっぷり時間があるから、自分のやりたい仕事で稼ぐために努力を続けることができました。(物書き、ライター系の仕事)

 

結果的に今ではその仕事で生計を立てることができています。

 

この経験が自分の原体験となり、『20代で隠居』が愛読書になったのです。

 

今でも、読み返すことがあります。

 

失敗したり、不安になった時。 この本を読むと「またあそこからやり直せばよいし、その生活自体が楽しんだから、大丈夫!」と気持ちを持ち直すことができるんですね。

 

実際、『20代で隠居』の生活スタイルは割とすぐに誰でも始められます。

 

格安アパートなら引っ越し費用も15万円程度で済みますよね。 初期費用もランニングコストも軽く、特別なスキルも必要ない生活スタイルです。

 

なんなら東京の最低時給は当時より上昇しているし、もっとラクに働けるかもしれません。

 

大きな失敗をして人生をやり直したい時。

 

国や家族に頼るのはなんら悪いことではないですが、自分の力で暮らしていけることは、大きな自尊心に繋がります。

 

『20代で隠居』はいわば自分で作るセーフティネットと言えるかもしれません。

 

その意味で、実際にそんな生活をしなくても、知識として知っておくだけで心の安心に繋がるのではないでしょうか?

 

ただ「働きたくない」という人だけでなく、実は多くの人がターゲットになり得る本だと思います。

 

前述のとおり、わたし自身は極端に「働きたくない!」と思って、『20代で隠居』を参考にしたわけではありません。(まぁ、働きたくないですが(笑))

 

つまりは「選択と集中」の話ですね。

 

やりたいことをしっかりやるために、実は必要でないもの、大切ではないものを捨てる技術こそ隠居から学べる大きな知恵だと思います。

 

しっかり捨てることで、やるべきことをやるためのエネルギーが確保できるようになるというわけです。

 

大原さんに興味をもったら、まずは『20代で隠居』から読んでみて、気に入ったらぜひ他も読んでみて下さい。

 

なにより大原さんは文章が上手! 軽妙な文体は、まるで喫茶店で友達と話し込んでいるような楽しさがあります。

 

読書が苦手な人にもぜひチャレンジしてみて欲しいです。

第2位 難解な本を軽快に「フツーに方丈記」

大原扁理「フツーに方丈記」の表紙

この本は大原さんが”超訳”した方丈記と、大原さんがコロナ禍の中で方丈記を読んでと考えたことが掲載されています。

 

相変わらず軽快な文章が魅力的なスルスル読めちゃいますが、これはなんとも「俺得」な本でした!

 

わたしはミニマリストが好きで、それについて情報を漁っていると、『方丈記』に辿り着くんです。

 

方丈記の著者、鴨長明は元祖ミニマリスト的な人物。

 

今で言うタイニーハウスの方丈庵に住んで、晩年を過ごします。

 

ミニマリストに興味をもつと自然と方丈記に興味持つと思うかもしれません。

 

ところがどっこい、方丈記の原文はやっぱり読みにくい

 

いくつかの訳も読んでみようと挑戦してみたのですが、そのたびに挫折したわたし。

 

しかし!

 

まさかのファンである大原さんによる”超訳”が発売されるとは…!

 

いやはや、なんともラッキー。

 

まずこの企画を考えた人に拍手を送りたい。

 

大原さんご本人なのか、編集者なのかわかりませんが、たぶん編集者でしょう。

 

この調子でソローの『森の生活』も超訳してほしい(笑)

 

大原さんは英語の心得もあったと思うので、絶対におもしろい本になると思うんだよなぁ。

 

大原さんのガチファンのわたしが、今回の本で印象的だったのは、まず大原さん自身が「隠居」の肩書きを実質的に卒業したことを明言されたこと。

 

前作や前前作あたりから感じていたことですが、大原さんの文章はなかなか他の人が書けるレベルじゃなくなっていた。

 

文章の世界には、ブレイクした肩書きをいつまでも引っ張り続ける人っているんですよね。

 

筆力じゃなくてキャラクターで勝負するタイプの人。

 

まぁ、それはそれでぜんぜんオッケーなんですが、大原さんがプロの文筆家になっていく過程で「キャラクター商売」をするのか「職人的な文筆家」になっていくかは、ちょっと興味がありました。

 

本音を言えば、キャラ売りする「インフルエンサー」になったら残念だなと思っていた。

 

いわば「ビジネス隠居」になったら嫌だなと。(勝手な願望なんですけどね)

 

しかし、今回の『フツーに方丈記』はすごく良い塩梅の内容だなと思いました!

 

たしかにキャラがないと書けない企画でしょう。

 

しかし名著『方丈記』を超訳するなんて、それこそガチプロとしての「筆力」がないとできない。

 

「キャラ」以上に「技術」がなければ、この本は存在し得なかった。

 

この本を経て、大原さんの本に潜む魅力は、そのキャラクターからその文体へと明確に移っていったと思います。

 

文体をたのしむとは、それは夕日をみて、シンプルに「きれいだな」と思う気持ちに似ています。

 

「夕日からセロトニンやビタミンが得られるからだよ」なんて、夕日に意味を付随させることは可能ですが、意味に関係なく感動することができるのが人間です。

 

そんな風に、その文章の内容とか意味だけじゃなく、ただその文章を読むだけで、ある種の快感がある。

 

わたしとって、大原さんの書く文章はそんなレベルに達しています。

 

ある意味で文学といっしょなんですけど、エッセイとかコラムをそのレベルで楽しませてくれる著者って、あんがい少ない。

 

今のわたしの中では、大原扁理さんと稲垣えみ子さんかなぁ…。

 

どちらも文章にも「ひょうきんさ」があり、読んでいて楽しい。

 

文体には好みがありますが、少なくとも評価されるぐらいのクオリティには達しているのではないでしょうか。

 

内容にもちょっとフォーカスすると、この本で深く言及されているのは「」についてです。

 

なかなか見てみぬふりするのもむずかしいその言葉。

 

一方で、どこかで見ないふりをしないとやっていけない事柄でもあります。

 

「死」について考えることは、難しく、苦しく、矛盾に満ちています。

 

だから誰しも考えたくない。

 

だからといって、考えることに意味がないとは思いません。

 

なぜなら今の情報社会では、かんたんで、気持ちよくて、正しいモノが溢れているからです。

 

わたしはその「かんたんさ」が人を傷つけているように思えてなりません。

 

人は、難しい問題を考え続ける胆力を持ち合わせていなかったりする。

 

だから、安易にかんたんな正解に飛びついてしまったり。

 

ところが問題は難しいままなので、しばらくするとかんたんな正解なんて変わっていく。

 

そのズレをズレとして認めず、執着する時、じぶんや他人を傷つけることになるのだと思います。

 

だから矛盾に満ちた「死」について考えることは、やさしさのレッスンになり得ると思うのです。

 

「死」を、自分ごととして体にしっかり取り入れる時、人は人が矛盾に満ちた存在だと知り得るでしょう。

 

それは他人も同じく矛盾に満ちた存在であることを知らしめます。

 

その認識はときに他人を赦す理由になるのではないでしょうか。

 

とは言え…。

 

「死」って日常生活のなかで、なかなかカジュアルに話せませんよね(笑)

 

誰にとっても平等に大事なことなのに、家族ですら難しい。

 

そこでの出番です!

 

ほんとうは話したい、考えたいけど、陰キャ認定されるのが怖いあなたも、本の中で大原さんの意見を聞いて考えるなら大丈夫。

 

大原さんの態度で特徴的なのは、「死」についてだけでなく、積極的に矛盾をとりいれるところです。

 

コロナ禍ではびこった「経済か命か」なんて議論にも、大原さんはひとつひとつの言葉を解きほぐしながら、「でもさぁ」と矛盾をとりいれます。

 

そこには経済側が打ち倒そうとする命側の人間も、命側を打ち倒そうとする経済側の人間も気づき得ない視点があるのではないでしょうか。

 

わたしも大原さんの視点を唯一の正解と思わずに、わたしなりに矛盾していくことが大事でしょう。

 

そうやってゆっくり回り続けたい。

 

っというわけで、『フツーに方丈記』は重そうなテーマを扱いながらも、その筆力ゆえに軽く、楽しく読めちゃうとっても良い本でした。

第3位 隠居になりたい女性にも「隠居生活10年目 不安は9割捨てました」

大原扁理さん著『隠居生活10年目 不安は9割捨てました』の表紙

「隠居生活10年目」ということで、長年の隠居生活の中で見出した不安との付き合い方について書かれています。

 

そもそも隠居生活とはどんなものかと言うと、大原流隠居は格安アパートに住み、消費を抑え、抑えられた分、労働を減らすという生活でした。

 

当然、収入は減るのですが、それでも自立して自由に生きることで、かえって幸福度が上がったと。

 

この本はそんな大原さんの隠居生活や人生哲学を「不安」というキーワードで紐解いていった本です。

 

その装丁からわかるように、今回は女性でも読みやすいよう配慮されていると思います。

 

今まで大原さんのことを知らなかった主婦層の人たちも手に取りやすい、読みやすい本です!

 

本書も大原さんがこれまで出版してきた本と主張はおおむね同じ

 

自立と自律から、自由と健康を得ていく。

 

その考え方と実践してきた経験を語っています。

 

おそらくこの本を読んでも、あなたの不安は消えないでしょう。

 

っというのも、大原さんはコンビニで売っているサプリのような「かんたんな答え」を嫌っているように見えるから。

 

自分の良いところ、悪いところ。

 

社会の良いところ、悪いところ。

 

それらをフェアに並べて、それでも自分らしい答えを出していく。

 

そんな思考と実践の足跡を見ることができるのがこの本です。

 

当然、それがあなたにとって不安解消の武器になり得るだろうし、なり得ないかもしれない。

 

だから読んだからと言って、必ずしも不安は消えません。

 

しかしポジティブに言えば、だからこそ安いビジネス本のようなその場しのぎの気休めではないんだと思います。

 

だから読んで不安は消えなくても、不安を消し始める第一歩にはなるでしょう。

 

この本を読んで、参考にし、あなた自身が試行錯誤することではじめて不安は軽減されていきます。

 

大原さんが魔法使いのように不安をけしてくれるわけではないのです。

 

大原さんの本のラインナップの中でも『隠居生活10年目 不安は9割捨てました』は読みやすさはトップクラス。

 

それでいてガッツリ食べ応えのある、稀有な本です。

第4位 隠居のミニマム思考「年収90万円で東京ハッピーライフ」

年収90万円で東京ハッピーライフの表紙

仕事ってホントクソだよな。」

 

ある日の飲み会でそんな声が聞こえてきました。

 

フリーターだった時代、まだ若かったこともあるでしょうが、仲間で集まるとだいたいそんな愚痴をこぼす人がいた。 

 

ついつい文句や愚痴が出ちゃうことも、人間ありますよね。

 

でも、 そんなに嫌なら辞めちゃえばいいんですよね。

 

だってバイト辞めれば良いことだらけですよ。

 

会社に予定を拘束されない。

 

人間関係のストレスとかな~んにもない。

 

ニートはキツいって???

 

いやニートじゃなくて年収90万円で東京ハッピーライフしたら良い。

 

この本はタイトルのまんま、年収90万円でのんびり生きている大原さんの生活を綴った内容です。

 

お金がないことでツラいのはおそらく「モノ」が買えないことだけじゃなく、「コト」が買えないことではないでしょうか。

 

仕事をしていないと、仲間に会うコトができません。

 

お金がなければ、合コンに行って恋人を探すコトもできません。

 

もちろん、友達と飲みに行くコトもできません。

 

「コト」とは言い換えればイベント、つまり人間関係。

 

ふと考えると、現代では「モノ」だけでなく「コト」も現金化されていると気づきます。

 

「年収90万円なんて寂しくてムリ!」という人もいるかと思います。

 

人間関係が現金化されているとすれば、年収90万円ならそれだけ孤独になってしまう?

 

本当にそうでしょうか?

 

っていうかその「コト」本当に必要でしょうか?

 

『年収90万円で東京ハッピーライフ』は、まさにその「コト」が本当に必要かどうか大原さんが考えた結果が綴られています。

 

第二章の「フツーってなに?」進学や就職、夢、友達など当たり前と言われている人生の構成要素を一から自分で考えてみます。

 

第三章は「衣食住を実感するくらし」

 

人間を人間たらしめているのは衣食住という要素です。

 

それらは単なる生命維持の装置を超えて、文化であり自己表現であったりします。

 

しかしその側面も疑ってみる。

 

衣食住の本質的価値と付加価値を考え、自分に必要な価値をそこから抜き出していく。

 

そうすることで無駄が減り、悩みが一つひとつ消えていくように思います。

 

そして最後の第四章の「毎日のハッピー思考術」と続きます。

 

いくらモノがあろうとも、人間の手は2つで目は2つ。

 

いくらコトがあろうとも、人生の時間は限られています。

 

ぼくらは必要なモノやコトを選ぶことができます。

 

本当にそれが大事だったら、他のものを捨てたっていい。

 

それがたとえ世間の常識とされているものでも。

 

何かを成そうとする時、人は何かを得ることから始めがちです。

 

しかし前述のとおり、人が持てるモノ、できるコトには限りがある。

 

ホントは欲しいものの代わりに、何かを捨てるところから始めなくちゃいけない。

 

また残酷にも、捨ててみて初めて「いらなかったわコレ!」とか「やっぱり必要だった!」と気づくものです。

 

前著『20代で隠居』と同じテーマに思いますが、『年収90万円で東京ハッピーライフ』は「大切なものを見極める」ことが書かれており、『20代で隠居』ではより具体的に「いらないモノ(コト)の捨て方」が書いてあります。

 

実は年収90万円っていうのは結果論なんですね。

 

自分にとって大切なものを知り、それを大事にするために工夫しただけなのです。

 

年収90万円…。

 

哀れでみじめだと思いますか?

 

「仕事辞めたら死ぬじゃん」っていう一般論がテイの良いいいわけになって、愚痴や悪口を正当化してしまう。

 

それもまた人生でしょう。

 

しかし、人生とは自分で選ぶことができることをこの本を読めば気づくことができるはず。

第5位 隠居in海外「今、台湾で隠居しています」

『いま、台湾で隠居してます』の表紙

東京隠居暮らしも6年になり、新しいチャレンジ。

 

それはまさかの台湾移住!

 

いま、台湾で隠居してます』はその名の通り、台湾でもあまり働かない隠居暮らしができるのか?という実践レポートになっています。 

 

結果的には台湾で隠居できたそうです。(そうじゃなきゃ本出ないですが 笑)

 

本の印税は使わない」という縛りを儲け、あくまで東京での隠居生活をトレースするかたちで挑戦はスタート。

 

移住費用は30万円足らずで、渡航前に諸々の費用がかかったので、台湾に着いた時点で手にしていたお金は20万円足らずだったとか。

 

しかし、それでも生活を作っていけるんですね。

 

当たり前にトラブルや困難に出くわすんですが、それをアイディアで解決したり、見てみぬふりしたり(笑)と、隠居流に乗り越えていく様はやっぱりおもしろいですね。

 

ひとつひとつのエピソードを一歩引いて俯瞰的に見れば、どれも他愛もないことかもしれません。

 

でもその他愛もない日常をおもしろがり、まるでエンターテインメントにしていく視点は、人生を豊かにするだろうなぁと思います。

 

後半は台湾人とのふれあいや台湾の風土の考察へと移っていきます。

 

端的に言えば台湾はマイノリティ(少数派)に優しい国だという感想が終始一貫している。

 

マイノリティといっても色々あって、性的マイノリティや食のマイノリティ、また障がいもマイノリティのひとつとして数えられるかもしれません。

 

そのいづれにおいても台湾には居場所があるように思えたと。

 

そして大原さん自身も、色々なマイノリティに属する人なので、台湾にはとても居心地のよさを感じていたそうです。

 

わたしがこの本を読んで抱いた感想はふたつでした。

 

まずひとつは大原さんの筆の勢いが増していること!

 

体言止めや「!」を多用し、軽妙でリズム感の良い文体がさらに力強くなっています。

 

「イケメン」とか「ドヤ顔」とか俗っぽい言葉がけっこうな頻度で登場するのが、隠居のイメージとギャップがあってまたおもしろいですね(笑)

 

ご本人は隠居ゆえにあまり人と会話がなく、声に出して会話するのは苦手なよう。

 

その反動なのか、文章のスピード感は前著に増してすごくなっていました(笑)

 

なので、めちゃくちゃ読みやすいです。

 

普段本を読まない人も、ぜひ読んでみて欲しい。

 

わたしは大原さんの本を読むと、友達と心地よい楽しい雑談をしている感覚が思い起こされます。

 

それはとても楽しい時間ですよね。

 

もうひとつの感想は「日本と台湾はこれからもめちゃくちゃ仲良くした方が良いな」ということ。

 

現代は激しい分断の時代と言われています。

 

自由と多様性、グローバリズム。

 

それらは人類の豊かさに大きく貢献はしているけれど、その弊害も臨界点を迎えている。

 

この本には、台湾の人たちの普通の会話が数多く登場します。

 

そこから思うに、台湾は国民が自由を熱望するかたちで現在の国の在り方が決まったように見えました。

 

人口に違いがあり、いちがいに比べられないとは思うのですが、学ぶべきところはたくさんあると思いました。

 

台湾に対しては以前から好感を持っていましたが、この本には親切な台湾人が数多く登場します。

 

だからこれからも未来永劫、日本と親友でいて欲しいと思いました(笑)

 

わたしの兄が台湾で働いているので、行こうと思えば行く機会を作れるんですよね。

 

何よりこの本を読んでいる時間は至福でした。

 

朝6時に起きて、7時に開いたばかりのカフェへ。

 

スマホを家に置き去りに、誰にも邪魔されずじっくりと本を読む。

 

午前中、4時間ほどかけて読了しました。

 

冬の抜けるような青空がなぜだかいつにもまして綺麗に感じられる。

 

そんな良い時間を過ごされてくれる本はめったにありません。

いま、台湾で隠居してます

今、台湾で隠居しています

第6位 シビアに問いかける「なるべく働きたくない人のためのお金の話」

『なるべく働きたくない人のためのお金の話』の表紙

この『なるべく働きたくない人のためのお金の話』というタイトルを聞いて、どんな内容を思い浮かべるでしょうか?

 

働きたくない人がお金をやりくるするための節約術?

 

定職に就かないでお金を稼ぐ方法?

 

意外としらない節税対策?

 

わたしは発売前、そんな内容が書いているのかなと想像していました。

 

いわば大原さん流の節約術。

 

ところがどっこい、実際に読んでみると具体的な節約術はほぼ皆無でした。

 

主題になっているのは「手にしたお金で、自分はどうしたいのか?」という話。

 

これはある意味でとってもシビアな"問い"だと思います。

 

おそらく「働かない方法」を期待して本書を手に取った人には手痛いカウンターパンチになるのではないしょうか?

 

もし具体的な節約術や働かない方法をいち早く知りたいのなら、『20代で隠居』の方がおすすめです。

 

じゃあ、この『なるべく働きたくない人のためのお金の話』が単なる自己啓発本で説教臭い内容かと言うとそうではない。

 

この人生の根本を問う難題を考えるまでに最適なプロセスを大原さん自身の経験から紹介してくれるんですね。

 

第一章は「まずつらい場所から抜け出す」

 

月並みな表現ですが、忙しいとは「心を亡くす」と書きます。

 

ツラく忙しい生活の中では判断力が弱まって、この難題に取り組むには不十分。

 

「うつ病の療養中は重要な決断をするな」なんて聞きますが、その意味と近いかもしれません。

 

ツラい場所から軽やかに抜け出すために大原さんがやったこと。

 

格安物件への引っ越し。

 

自分への納得感。

 

そして周りへの説得はどうするか?

 

「逃げちゃダメだ!」という碇シンジブロックを外す方法を解説しています(笑)

 

第二章は「落ち着いた生活を」 つづいてツラい場所から抜け出した後の生活の話です。

 

現代社会とは恐ろしいもので、知らず知らず自分からまた「ツラい場所」へと踏み入れてしまうトラップがそこら中にあるんですね。

 

あるいは生活そのものがツラくなってしまうトラップ。

 

テレビが流す扇動的で不安をあおる情報。

 

スマホひとつでいつまでも切れない人間関係。

 

ツラい場所から抜け出しても、数々の"煩わしさ"を攻略しなければ「落ち着いた生活」を手に入れることは難しい。

 

そしてそれを構築していく過程が実は「手にしたお金で、自分はどうしたいか?」の答えを明確にしていく手助けになると言います。

 

第二章は納得感の強い生活を作るための大原流PDCAといった内容でしょうか。

 

そしていよいよ「お金」を考えるフェーズに入っていくわけです。

 

生活の中で必要なお金を洗い出し、お金の不安を攻略していく。

 

そして大きな視点で、この社会にとってのお金の役割についても言及されていきます。

 

最終的にはお金が擬人化される(!)

 

"お金さん"とより良い関係を気づくには?

 

そんな視点でお金と付き合うと気分がイイと大原さんは言います。

 

余談ですが、擬人化とは日本の神道の考え方に近いなぁと思いました。

 

神道は八百万の神といって、モノや自然物それぞれ一つ一つに神様が宿っているという考え方だそうです。

 

その考えでいうと、お金に神様が宿っていてもまったく不思議ではないですよね。

 

大原さんの前著の中で「自分の前世は孤独なお坊さん」というクダリが出てきます。

 

なるほど、この擬人化の話を聞いてわたしはやっぱり大原さんはお坊さんだなと思いました(笑)

 

もちろん、「お金とは?」の答えは千差万別、人それぞれです。

 

大原さんもこの通り↓

少なく稼いで小さく暮らす生き方に「正しさ」を求めようとすると、どうしてもその逆のたくさん働いてたくさん消費するのが当たり前の経済至上主義を「間違っている」と敵視して対立しなければいけません。でも、じゃあフルタイムでバリバリ働いている人が間違っているかと言えば、そんなわけはない

ちなみにわたし『20代で隠居』のメソッドを参考に、家賃3万4000円の格安アパートに引っ越し。

 

フルタイムのアルバイトを半分にして、少しづつ自分の好きな仕事を増やしていきました。

 

今では好きな仕事だけで生計を立てています。

 

大原さんの生活をトレースした自分にとって『なるべく働きたくない人のためのお金の話』はかなり共感する部分が多かったです。(ただのファンですね 笑)

 

あなたもこの本を読んで、「手にしたお金で、自分はどうしたいのか?」を考えてみませんか?

 

実のところ、多くの人が考えたくないシビアな話題だと思います。

 

少し深い話題だから、今回は6位でご紹介させていただきました。

 

でもだからこそ、考えておく価値は大きい。

 

この本を読んだ時間、考えたことはきっと人生の財産になってくれると思います!

なるべく働きたくない人のためのお金の話

なるべく働きたくない人のためのお金の話

大原扁理さんが好きな人におすすめの本

大原さんが好きな人は「ミニマリスト」「無職」をテーマにした本もぜひ、読んでみてください。

 

実際、1冊読んだだけでは自分にその心をインストールするのはむずかしくて、似たよう本を習慣的に読むことで定着していきます。

 

読みやすい本も多いので、ぜひチェックしてみてください。

 

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