この1年、さんざん服を買いました!
その経験から思うのは、
「ファッション文化と良い距離感を見つけないといけないな」
ということ。
ファッション業界は明らかに供給過多です。
業界の提案をすべて真に受けていたら、こっちの財布とクローゼットが持ちません(笑)
っと言うことでこの記事では、自ら冷水を浴びたい人のために、
「物欲を抑えて冷静になれる考え方」
をご紹介します!
よくある宣伝文句に釣られたら、いったんこう考えよう。
来年も着れる!→いや、新商品が欲しくなる
特に1月の新春セールです。
冬のアウターが底値になる季節。
ついそこで「来年も着れるしな…」と欲しくなりますが、まぁ、来年になるとだいたい着ない。
なぜなら、来年は来年で新しい商品が魅力的に見えるから。
セール情報を追いかけている時点で、きっと新商品情報も自然と目にするライフスタイルになっている。
そうなると十中八九、新商品が欲しくなり、その時セールのアウターを買ったことを後悔します。
秋(春)も着れる!→季節感が合わないと感じる
例えばリネンシャツを秋に着ようと思えば着ることができるでしょう。
そう思って、9月ぐらいに底値のリネンシャツを買った。
しかしいざ秋になると、これがぜんぜん着ない。
シャツなら春夏は軽量なブロードとかリネン素材が着たくなり、秋冬は地厚なオックスフォードやフランネル素材が着たくなる。
カラーに関してもそうで、春夏は爽やかな色、秋冬は落ち着いた色が着たくなる。
周りもそんな風に季節に応じた格好をするので、じぶんだけ季節外れの服を着る気分にもなれない。
むしろその季節に応じたアイテムを定価で買って長く楽しんだほうが、結果的にコスパが良かったりします。
一生物!→一生大事にできない
その商品がほんとうに一生物になるかどうかは、
- ほんとうに丈夫
- 体型が変わらない
- 趣味が変わらない
- メンテナンスを怠らない
- トレンドに左右されない
などなど、多くのハードルをクリアする必要があります。
よく考えれば、これはなかなか難しい。
体型がずっとまったく変わらない人はいないでしょう。
服の趣味も、ライフスタイルが変われば変わることはふつうです。
革靴なら日々の手入れ、時計なら定期的なオーバーホールが必要で、その手間と予算を確保する必要があります。
また5年後10年後はトレンドが変わりすぎて、その時になって手に取る気分になるかはやっぱりわからない。
「一生物」と宣伝されている商品が、一生使えるのは事実だと思います。
そして物を大事にする価値観とか実際にやっている人はとても魅力的。
しかし憧れが強いからこそ、挫折したときによりショックが大きいような気もする。
「一生物」は案外ハードルが高い文化だと思います。
ファッションは賞味期限があるものだと割り切って、2年なら2年間、しっかり使い倒すのもそれはそれで素敵。
例えば成長期のお子さんがいる家庭なら、服を汚していっしょに遊びたいはず。
だったら20万円の一生物より、2万円の消耗品を選んでファッションを楽しむ方がかえって健全な場合もあるでしょう。
今、これが流行っている→人と比べない
ファッションは一生ついてまわるもの。
それを自分なりに楽しむことができたなら、きっとQOL(クオリティオブライフ)が上がります。
でもファッションは”自分なり”に楽しむことが、とても難しい文化です。
見た目の問題なので、どうしたって人と比べてしまう。
そもそも「おしゃれ」とは、人と比べた時の相対評価なのでおしゃれを求めれば人と比べることになります。
「衣食住」とひとくくりにされる文化で、ファッションが一番むずかしい。
誰しも「好きな食べ物」がありますよね。
それを誰かと比べたりするでしょうか?
ふつう、他の誰でもないじぶんのために、好きな食べ物を好きなように味わいますよね。
たとえ料理がヘタでも、知識がなくても、その味わう行為の価値は減ったり増えたりしないはず。
そう考えれば、じぶんのために好きな服を好きなように着て、それを味わう。
ただそれだけでも良いのだと、わたしは思います。
もちろんTPOは必要だし、誰かのために装う文化もとても素敵。
ハレの日マナーは知っておくべきです。
でもそうではないケの日(日常)に着る服は、あくまで自分基準で良い。
洋服が欲しいと加熱している時は、実は他人の目線が過度に入り込んでいる可能性が高い。
「おしゃれなんて、する必要ない」と開き直っているわけじゃありません。
かと言ってトレンドの大波を乗りこなせる人ばかりじゃない。
あくまで自分のために、自分で自分を励ますためのファッションを尊重してよいのではないでしょうか。
買いたい物は買ったらいい
とは言え、
「自立した大人が、じぶんで稼いだお金で、欲しい物を買う」
のを咎める理由は、ほとんどないと思うんですね。
「我慢に我慢を重ねて、何が人生楽しんだ?」という風にも思います(笑)
でもこの記事を読んだ人は、
「ちょっと身の丈に合わないぐらい服を買っているな…」
という実感があるのだと思います。
そんな人は以上の考えをじぶんに取り入れて、いったん冷静になってみてほしい。
サステイナブルが叫ばれて久しいですが、抑えるところは抑えないとこっちのサステイナブルが危うい(笑)
必要十分で、生きていく
わたしのこういった考え方は、ミニマリストから大きく影響を受けました。
洋服だけじゃなく、なんでも買いすぎ、増やし過ぎの処方箋になります。
ミニマリストに興味を持った人のために、
ミニマリストのガイドブック
を書いたので読んでみてください。
ミニマリストの定義と歴史。
ミニマリストの始め方、続け方。
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