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「1000枚の服を捨てたら、人生がすごい勢いで動き出した話」書評。ファッション業界人の告白

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1000枚の服を捨てたら、人生がすごい勢いで動き出した話の表紙

著者はファッションエディター歴21年の昼田祥子さん。

 

この本では、昼田さんが1,000枚以上所有していた服を50着に減らした過程での気づきが綴られています。

 

ファッション雑誌やウェブの編集をするファッションエディターは、業界ど真ん中の仕事と言ってよいでしょう。

 

数え切れないほどの「提案」をする側だったら昼田さんが、その「提案」をすべて捨て去って、自分らしさに到達する。

 

その様子はまるで懺悔にも似た告白だとわたしには思えました。

 

もちろん、ファッションに関する情報がすべて詐称的だと言うわけではありません。

 

けれど1人の人間として受け取った時、その量が過剰なのは間違いない。

 

服を装うことは、わたしたち人間の基本的な本能です。

 

だからそれに基づくファッションという文化が衰退することはない。

 

だからこそ、じぶんの軸をもってその文化と付き合っていく必要があるでしょう。

 

この本は、その軸をつくる手助けになる本だと思います。

「提案」を受け入れなくてもいい

特にわたしが刺さったのが

 

第4章 おしゃれの思い込みを捨てる

 

の部分です。

「似合う服」を捨てる

「いい服を着たい」を捨てる

「トレンドは安心」を捨てる

など、ファッションメディアでふつうに提案されることを捨て去ってもよいと言う。

 

「骨格診断やカラー診断で似合う服を知っておこう」

「一生モノの服!」

「今年のトレンドは…」

 

少しファッションを追いかければ、そんな情報を目にしない日はありません。

 

でもそれは一旦、脇に置いていい。

 

わたしが思うに、昼田さんが言いたいことは、

 

自分で考える習慣を持とう

 

ということではないでしょうか?(あくまでわたしの読んだ感想、解釈です)

 

「似合う服」を診断しても、じぶんは日々変わっていくわけです。

 

極端な話、今日似合う服が明日似合うも限らない。

 

「一生モノ」だと言われても、来年、再来年のじぶんが、その服に愛情をもって付き合っていけるかはまた別の話。

 

「トレンド」を気にしすぎると、新しいトレンドを半年に一度追いかけ続けないといけない。

 

結局、ファッションの答えをじぶんの外側に求めても、その外側にある文化や経済はあなたをお構いなしに高速回転している。

 

だから振り回されるのは当たり前ですよね。

 

そうではなく、その都度じぶんで、好きな服、好きなコーデ、好きな着こなしを考える。

 

そして実は、そうしてじぶんで考えることにファッションの楽しさが詰まっているし、逆説的にオリジナリティ(=オシャレ)にたどり着く手段でもあるようです。

 

メディアから発信される「提案」は、それはそれで、ほどよいアドバイスとして受け止める。

 

それ以上にじぶんで考える習慣を持つことが、ファッションを楽しむ極意ではないかとやっぱりこの本を読んで思いました。

「すごい勢い」がある本

もしかしたらこの本に書いてある内容は、「ミニマリスト」とか「断捨離」が好きな人なら既知のことも多いかもしれません。

 

しかし内容に関係なくこの本に価値があるのは、そのタイトルよろしく筆に勢いがあることです。

 

さらに1章ずつが短く、おそらく半日ぐらいで完読できてしまいます。

 

そのテンポの良さと筆の勢いが相まって、ドバドバと内容が入ってくる感覚があります。

 

おそらく、昼田さんが良い意味で断捨離の初心者だったから作り上げられた本ではないでしょうか。

 

はじめてだからこそ、断捨離の効能やメリットをいっぱいに感じられる。

 

いわば初期衝動とも言えるような勢いです。

 

ある意味で「こなれた人」には出せない味のある貴重な本だと思います。

 

1曲が2分30秒のトラックが10コ詰まったパンクバンドのファーストアルバム…

 

まるで勢いがある、気持ちいい本でした。

 

その意味では、ふだん読書をしない人にも十分おすすめできます。

 

興味があれば、ぜひ読んでみて下さい!

1000枚の服を捨てたら、人生がすごい勢いで動き出した話

1000枚の服を捨てたら、人生がすごい勢いで動き出した話

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