フリーランスなってやっていると「いいね〜、やりたいことしてて」なんてたまに言われます。
そんなイメージがあるせいか「わたし、やりたいことがないんです…」なんて相談もよくされるんですね。
やりたことがない…という苦しみは、振り返るとわたしにもあった気がします。
でも、今はあんまり感じない。
それはたぶん、原因をひとつひとつクリアしてきたからだと思います。
この記事はでは、やりたいことが見つからない原因を整理して、解決方法を探ってみたいと思います。
今後また相談されたときの自分用メモとしても(笑)
- やりたいことがない原因①何もやっていない
- やりたいことがない原因②「やりたい」を「なりたい」と勘違いしている
- やりたいことがない原因③忙しい
- 現実に、マンガや映画みたいな情熱は別にいらないし、やりたいことがないのが悪いわけでもない
やりたいことがない原因①何もやっていない
やる気っていうのは「やってから出てくる」 もんらしいですよ。
だから「やりたことがない…」とひとりで部屋にうずくまっていても、一生やりたいことなんて見つからない。
実際のところ、やりたいことを見つけた人は、やってから気づいた人が大半だと思います。
「なんか楽しいかも…」という気持ちが、つまり「やりたい」という気持ち。
ってことは、やっぱり何かを始めてみないことには、やりたいことには出会えない。
それをわかっても行動できない人は、たぶん「人生分かれ道思考」にとらわれています。
こんな感じで、頭の中に人生をイメージしちゃっている。
目の前に分かれ道があって、その先にそれぞれ成功と失敗がある。
こう考えると、人はたいがい行動できなくなります。
だって誰も失敗なんてしたくないですもんね。
で、行動できないと、ただいたずらに時間が過ぎていきます。
時間がなくなると、今度は「もう今さら失敗できない!」となって、ますます分かれ道思考にとらわれる。
結果、さらに行動できなくなるという悪循環にハマります。
でも、人生っていうのは、本当は成功と失敗が一本道に並んでいますよね。
失敗は成功の前提。
だいたいは失敗、失敗、失敗と続いて、成功がいつどんなタイミングで来るかなんてわかりません。
でも成功の道だけを器用に選ぶなんて絶対にムリです。
だからもう、もし何かをやれるチャンスがあるのなら、やってみるしかないんですよね。
やってみる理由は何でも良いんです。
「人に言われたから」「仕事だから」「できそうだから」「ちょっとだけ興味はあったから」
いづれにしても、やってみたら答えは出ます。
例えば世の中に仕事が1万個あるとして、ひとつやってみて「これは違うな」とわかったなら、次はやりたいことが見つかる確率が、9999分の1の確率に上がります。
なんだか途方もなく思えますがですが、だいたい最後の一個になる前に「やりたいこと」は見つかります。
1万回も試す必要はまぁ、ないですよね(笑)
現実は厳しくも、やってみると意外とやさしいもんです。
やりたいことがない原因②「やりたい」を「なりたい」と勘違いしている
日本国民全員が小学校の授業で「将来の夢」を書かされたと思います。
その時、ほとんどの人が「職業名」を書きましたよね。
ケーキ屋さんだとか、花屋さんだとか、プロ野球選手だとかJリーガーだとか…。
今だったらYouTuber?
つまり「やりたいこと」じゃなく「なりたいもの」を書いた。
でも、それが良くない!
その職業を名乗るには、必ず他者からの承認が必要なはずです。
プロの条件がお金を稼げることだとすれば、それは消費者からの承認です。
弁護士とか医者とか資格が必要だとすれば、それは国や専門団体からの承認です。
つまり「なりたいもの」は常にその評価を他者に委任することになります。
逆言うと、なにかものすごい事ができる人でも、それなりに多くの人からの承認がなければ「なれない」わけですよね。
また「なりたいものに、なれさえすれば良い」と考えるならば、つくる商品や提供するサービスがショボくても、他者からの承認があればOKなのか?と疑問も出てきます。
もしかして「やりたいこと」を探しているはずのあなたも、無意識に「なりたいもの」を探していませんか?
つまり「やろう」としているわけではなく、「なろう」としている。
もしそうなら、絶対にやりたいことは見つかりません。
なぜなら「やりたいこと」は自分の心の問題なのに、「なりたいもの」は他者の承認の問題だからです。
問題の軸がズレちゃってるんですね。
これはひとえに日本の教育問題では…(笑)
だから改めてBe動詞ではなく、Doで考えてみてください。
「レーサーになる」ではなく「レースをする」が、やりたいことのはず。
「医者になる」ではなく「人の命を助ける」が、やりたいことのはず。
そう思うと、たくさんの職業が可能性として浮かび上がってきますよね。
もしかしたら別になりたくない職業の中にも「やりたいこと」があるかもしれませんし。
とりわけインターネットをみると「何者かになろうよ!」と煽る情報が多いです。
SNSのせいで嫌でも他人と比べられる現代。
今どきの若者は、ほとんど無意識に「何者かにならなっくちゃ…!」という強迫観念に駆られている人も多いと感じます。
嫌なサブリミナル効果ですねぇ(笑)
だからぜひ、他者の承認ばかりを求める「承認欲求のバケモノ」になっていないか、セルフチェックしてみて下さい。
自分の中にある見栄とか、自意識過剰な部分が浮かび上がってきて、ツラいですよ(笑)
そもそも「承認」とは、本来は有益なツイート、笑えるツイートをするから得られるものではありません。
「あなたは何者でもないけど、わたしのそばにいて欲しい」と言われるのが、本質的には承認です。
だから自分の承認欲求の矛先を「職業=なりたいもの」や、ましてSNSに求めても、決して満たされることはないと思います。
承認とは「〇〇だから」という条件をすっとばして、存在を肯定するから、承認なのだと思います。
だから承認欲求を煽ってくる人はたくさんいますけど、「何者かにならなくちゃ」と焦らなくて良いし、何者かになっても別に満たされないので、なんならムダ(笑)
これまで相談を受けてきて、「やりたいこと」を探すのに悪質なインフルエンサーみたいな人に煽られまくって育った真っ黒な承認欲求が邪魔している人が、実に多いと感じます。
承認欲求は、やりたいこととは別問題ですし、そこに求めるものでもないので、まずは横においておきましょう。
他者よりも自分にフォーカスして、やりたいことを多い浮かべて見て下さい。
やりたいことがない原因③忙しい
心が死んでるパターン(笑)
あまりにも忙しいと「やりたいこと」どころか「なにもやりたくない」となるでしょう。
好奇心や意欲って、使わないと死んでいくんですよね。
よく一心不乱に働いた男性が定年後に無気力になってしまった、なんてニュースがありますが、それはやはり忙しすぎて、好奇心が死んだことが原因でしょう。
でも、心は回復できるのではないでしょうか。
医学的なことは言えませんが、衣食住をちゃんと健康的に行うと自然と心は復活してくると思います。
バランスの良い食事、適度な睡眠時間、適度な運動…。
忙しさをなんとか整理整頓して、当たり前に健全な暮らしへと少しづつ変えていく。
暮らしを整えるとは、口で言うほどかんたんではないかもしれまません。
ですが、わたしのおすすめはまず節約から始めること。
時間の余裕は、ほとんどお金の余裕だったりしますよね。
だからまずお金の余裕を作ってあげます。
仮に10,000円の余裕ができれば、10,000円分の残業を削れる。
そんなイメージで時間をつくれます。
節約は固定費の見直しが効果的!
家賃、スマホ、医療保険、火災保険などを見直してみるのはおすすめですよ。
現実に、マンガや映画みたいな情熱は別にいらないし、やりたいことがないのが悪いわけでもない
わたしたちはいつも夢や憧れを抱いています。
映画の主人公になったような人生を誰しも歩んでみたい。
でも、現実とは至って地味なものです。
翻ってみれば、だからこそ映画は映画としてなりなっているのでしょう。
わたしたちはいつか描いた妄想にも似た夢を、諦めなければいけません。
でも「諦める」とは「明らかに見る」という意味でもあるそうです。
人生を諦めた時、つまり明らかに見た時、実はそこにほんのかすかな希望があったりします。
恐れず絶望まで照らす勇気があるものにだけ、希望を見ることができるのかもしれません。
マンガ『進撃の巨人』は読みました?
主人公エレンの母親は、「特別な存在であるわたしは、お前とは違うのだ!」と知人の男性に批判された時、こう答えています。
特別じゃなきゃいけないんですか?絶対に人から認められなければダメですか?
私はそうは思ってませんよ。
少なくともこの子は・・・偉大になんてならなくてもいい。人より優れていなくたっていい。
だって見てくださいよ。こんなにかわいい。だからこの子はもう偉いんです。
この世界に生まれてきてくれたんだから
わたしもこの言葉に同意します。
世の中の99.999999%の人は、ただそれだけで素晴らしいのではないでしょうか。
だから、誰かが描いたストーリーに追随するのではなく、ぜひ自分のオリジナルストーリーを大事にして下さい。
「事実は小説より奇なり」という言葉もあります。
なんことないあなたの人生=事実のほうが、人から見たらかえっておもしろいストーリーになっているかもしれませんよ。
わたしだって、やりたいことをやっていますけど、べつに未だにサッカー選手になりたいです(笑)
あ、今だったら大谷翔平になりたいかな(笑)
でも、30代半ばになって、それ以上に自分の人生が好きになってきました。
それはひとえに「他者からの承認」という欲望がとれてきて、健康的に生活できているからだと思います。
これはつまり「やりたいこと」がない悩みは、それが見つかるカタチで解決するのではなく、悩みそのものがなくなることで解決すると言えるかも知れません。
なにか憑き物が取れたように「やりたいことがやれている気もするし、そうでない気もする。まぁ、別にどっちでもいいかな」という柔和な態度に着地する。
それで良い気がします。
まぁ、「やりたいこと、やらなきゃダメ!」という意識高い系もツラいですしね(笑)
以上、わたしの経験から「やりたいことがない原因と解決方法」をお伝えしました。
お役に立てたらうれしいです。